不平不満も世の中を進歩させる一助

「世の中に不足というものや、不平というものが始終絶えぬのは、一概にわるくないよ。定見深睡という諺がある。これは西洋の翻訳語だが、人間は、とにかく今日の是は、明日の非、明日の非は、明後日の是というふうに、一時も休まず進歩すべきものだ。いやしくもこれでたくさんという考えでも起こったら、それはいわゆる深睡で、進歩ということは、たちまちとどまると戒めたのだ。
　実にこのとおりで、世の中は平穏無事ばかりではいけない、少しは不平とか、不足とか騒ぐもののある方がよいよ。これも世間進歩の一助だ。」（勝海舟・氷川清話より）
今日、政権に対する不平や不満、あきらめといったものがマスコミを通じてよく言われていますが、勝海舟のこの言葉は現代にも言われているような気がします。不平不満を一助に政治に反映して世間を良くしていく時期にきてるのではないでしょうか。