新成人たちの楽しそうな笑い声の中で

成人式の会場開催は中止となったというアナウンスから
2時間半以上が経過した会場前の公園の様子です。

久しぶりに会ったのでしょうか。

談笑に途切れる様子はなく、
そこここで楽しそうな声が聞こえてきます。

会は中止になっても、

晴れ着を着て、

長い時間、皆で写真を撮っていたようです。

ただ、写真に写っていないところでは、
マスクを外してタバコを吸っている人も。

閉鎖空間ではない屋外なら安全？

どこであっても基本原則、
1ｍ離れて、15分以内、マスク正しい着用
です。

とはいえ、この楽しそうな風景、

見ていてハラハラしながらも、

ちょっと幸せそうな空気が流れていて、
誰も止められません。

ベット数が多い日本にも関わらず、
なぜ早々に医療崩壊と言われるのか
という質問をもらったことがあります。



25年位になりますが、

在米中、知人は、
前立腺癌開腹術後4日目に
ドレーン2本留置したまま退院していました。

日本であれば、
3週間以上の入院になる身体状況です。
退院し、消毒キットを貰い、
自宅で自分や家族でケアを行い、
1週間後の外来でドレーンが抜けるか
診察を受けるといった状況でした。

医療が包括医療（定額医療）のため、

兎に角、省エネ医療でした。

患者も家族も、医療はそんなもんだと割り切り、

実に自立していました。

12年程前、

英国に視察に行ったとき、
かかりつけ医から癌疑いで情報提供書をもらった

患者が、癌の検査のために専門病院に受診できるのが

平均1か月待ちでした。

（その後、NISの改革で、もう少し短くなったと聞きましたが。）

日本は、皆保険。

受診したいと思ったら、市民の判断で、

専門病院でも特定機能病院でも

外来予約はすぐに取れます。

認められた医療は、
すべて保険がカバーしてくれます。

日本の医療感覚でいえば、
海外の医療事情は、

医療崩壊しているようなものなのです。

今、言われているコロナ禍で

日本の医療が崩壊しそうとは、

日本人が考える医療

‐つまり、自分が望むような医療が

どこでも誰でも受けることができる‐
という価値観の範囲に
留まらなくなってきたということなのです。

海外ではやれているのに・・

ではなく、

海外では日ごろからそれが普通のことなのです。

アメリカは、
そもそも保険に加入していない市民も少なくなく、
果たして現在、

新型コロナに感染したからといって
医療を受けられているのだろうかと感じます。

保険を持っていないがん患者では、

臨床試験や臨床治験にエントリーすることで

医療を受けている人もいました。

これらは無料なので。

新型コロナも、

それ以外の普通の診療も、

海外同様、日本でもトリアージされるように
なってくることと思います。

ここまで、温かな医療を甘受してきた人々が
はたして、これから訪れる可能性がある医療体制に
腹をくくることができるだろうか。。

新成人達の

大らかなで、無防備な楽しそうな騒ぎを横目で見ながら、

政府のリーダー達が決めてきた先送りや甘い規制が

腹をくくる時を速めていることにならなければよいけれど・・と

感じざるおえない寒空の東京でした。

go to トラベルは、

人の動きを促進し、
アクセルとブレーキを同時に踏ませただけではなく、

ちょっと緩んでも大丈夫なんだと思わせ、
ブレーキを甘くさせてしまったことの功罪が

今を作っていることを忘れないでほしいと思います。