Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

慈恵ICU勉強会 170926 171003

2017年10月08日 | ICU勉強会
9月26日 ECMOとAPTTとACT
10月3日 CRRTの歴史


ARDSが今年で50年ということで雑誌でいろいろな記事が掲載されているが、密かにCRRTは40年。こちらは僕の知る限り一つしか記事がない。それによると、この文献が医学史上初(?)のCRRTについての文献らしいのだが、発表は1981年なので、40周年とはちょっと違う気もする。あくまでこの人たちが初めてCRRTをしたのがちょうど40年前ということらしい。まあいいか。

自分の専門分野ということもあり、過去17年、CRRTについての文献は文字どおり読み漁ってきたし、研究もしてきたし、3年間の留学中はAKIとCRRTばっかりだった。このプレゼンを聞いている他の人たちはいつもの勉強会と同じように聞いていたのだろうけど、僕はいろいろな記憶が蘇ってきて、大変だった。

2000年にオーストラリアに行く前、「ナファモスタットは日本にしかないし、機械も膜も日本製だし、日本のCRRTは進んでいるに違いない、というか海外の人たちはどうやってCRRTをやれるんだろう」と思っていたのが、フツーにやっていた。しかも日本よりもhigh doseで。
さらに思い出したが、当時、日本では出血リスクのある人にCRRTをするときは、凝固しにくい何とかという膜を使いましょう、ということになっていたのだけど、向こうでは通常の膜で無抗凝固でやっていて、それを見てビックリして、きっと間違いだろうと思い、Dr. Bellomoにチクリに行ったところ、フツーだと言われた。

もう何年前だか記憶がないけど(10年くらいかな)、ある有名企業の社内勉強会で講師を頼まれた。それまでも他の会社で講義をしたことがあって、それは地方の小さな支社だったので数人が対象で、今回もそうだろうと思ってジーパンで行ったら大きなオフィスで、専務という人に挨拶された。うわっヤバイと思ったのだが、その人が、「日本のCRRTは進んでいますが、海外ではどうですか?」と聞いてきたので、一気に冷めた。だってその日の講義の内容が「日本のCRRTはガラパゴス」だったから。

なんてことを、連休の中日に近所のカフェでモーニングコーヒーを飲みながら思い出している僕。
でも、家族連れがたくさんいて子供が大騒ぎしていて、雰囲気ぶち壊し。
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