Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

Volume ViewのRCT

2019年01月30日 | 循環
Scully TG, Grealy R, McLean AS, et al.
Calibrated cardiac output monitoring versus standard care for fluid management in the shocked ICU patient: a pilot randomised controlled trial.
J Intensive Care. 2019 Jan 10;7:1. PMID: 30656058


ショック患者80例に対し、Volume Viewを入れるか入れないかを比較した1施設RCT。当然pilot研究で、primary outcomeは72時間のin-out balance。結果はどちらも同じ。

僕がICU医になった頃でも(つい最近、たった21年前)、ショック患者管理といえば肺動脈カテーテルだった。それが死亡率を上げるかもという観察研究をきっかけにRCTが複数行われ、結局メリットもデメリットもないという結論になった。
その後も心拍出量をベッドサイドでモニタリングできる道具は複数臨床応用されているけど、ほぼRCTはない。同じ失敗を繰り返している最中、そんな見方もできる。
そんな中で行われたpilot RCTなので、やりましたってだけで評価しちゃう。

しかも。
それがJICに載っている。
すごいね、JIC。Impact factorをゲットするのも遠くないのでは?
コメント
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