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Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

JIPADの登録症例数が10万例突破!

2019年05月16日 | データベース・JIPAD
とっぱー!
です。

さらに今年は、データが参加施設に解放される予定。
ふっふっふ、研究やり放題ですぜ。

オタク、まだ始めてないの?
いや、それはちょっと。。。

JIPAD
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JIPAD年次レポート2017がついに出た!

2019年04月06日 | データベース・JIPAD
もうすぐ元号も変わるというのに、2017年度って、とかは言わないで。
2017年度って2018年3月までだし。
ICUから退室した患者さんはしばらく退院しないし。
データをクリーニングしたり、問い合わせたり、解析したり、レポート作ったりしていると、2019年になっちゃうし。

まだこんな感じにかっこよくはなっていないけど、とりあえず、まずPDF版をどうぞ。
32施設、27000例のデータだから、それなりに日本のICUのことが分かります。

リンクはこちらから。
2017年度年次レポートを公開しました。
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JIPAD四方山話2019

2019年03月02日 | データベース・JIPAD
京都での集中治療医学会、真っ最中ですが。
ここで宣伝です。
明日3日の朝8時45分から、JIPADのセッションが第7会場であります。
お勉強で疲れた頭にはもってこいの、気楽な内容(?)になっておりますので、
皆様、是非お越しくださいませ!
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データベース研究は信用できるか?

2019年02月08日 | データベース・JIPAD
Perner A, Bellomo R, Møller MH.
Is research from databases reliable? No.
Intensive Care Med. 2019 Jan;45(1):115-117. PMID: 30649588.


Timsit JF, Aboab J, Parienti JJ.
Is research from databases reliable? Yes.
Intensive Care Med. 2019 Jan;45(1):118-121. PMID: 30552461.


Varkila MRJ, Cremer OL.
Is research from databases reliable? Not sure.
Intensive Care Med. 2019 Jan;45(1):122-124. PMID: 30552460.


というタイトルのプロコン。
データベースの仕事をしているし、Bellomoなんて書いてあるし、読まなきゃいかんだろと思って読んだ。
まとめると、
・どんな統計手法を使っても測定されていない交絡因子を除くことはできない。
・RCTは限られた対象を扱っているので、その点でデータベース研究は優位。
・それぞれの長所短所を理解して、研究を行い、結果を解釈しましょう。

普通の話。
でも、ちゃんと勉強していない人は読みましょう。
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データベースにおける病名の書き方

2019年01月05日 | データベース・JIPAD
データベースの仕事を院内でも院外でもしていると、他の人がデータベースに書いた病名を見る機会が多い。もう何年もやっているので、いつのまにやら病名はこう書くと分かりやすい、というイメージが固まっていた。そういうのってあまり見ない気がするので、ちょっとまとめてみる。

例えば、
AMLの患者さんがケモでサプレッション中に誤嚥して肺炎となりショックを起こしてICUに来た場合。
ありがちなのは、「肺炎」、「敗血症性ショック」、中には「 AML」とだけ書いてある。
どれも間違ってはいないのだけど、後で見た時にこれだけだとどんな患者さんだったのか分からない。でも、
「誤嚥性肺炎、敗血症性ショック、AMLケモ中」
と書くと、これだけで患者さんの状況がある程度推測できる。

一般化すると、
1:ICUに来ることになった直接の病名を最初に記載
2:入室時に併発していた重要な合併症で記録しておきたいもの、ICU入室に強く関連したものなどがあれば次に記載
3:これらの元になった病態がある場合は最後に記載
の順に病名テキストを記載するのが良いと思う。

それにしても、こういう話題って、つまりはデータベースって、10人に1人くらいしか興味を持ってくれない気がする。JSEPTICのINTENSIVISTセミナーでもデータベースの話をしているのだけど、感想を読むと大体そんな感じ。みんな”今”を見ているので、まあ仕方ないとは思うのだけど、
「これから病棟から来る患者さんは以前にICUにいたから、その時の状況を確認しよう」
「この病気の人って、どれくらいいるんだろう、どんな経過をたどるんだろう」
みたいな感じで”今"のためにも役立つし、
研究をしている時に変なデータがあって、この患者さんはどうな人だったんだろうって確認する時にも使うし。
もちろん、自分の施設の統計データもすぐに作れるし、研究で収集する項目の数も一気に減らせるし、相当なメリットがあると思うのだけどね。

2019年はJIPADのデータ総数も10万例を超え、いろいろなことが進む予定。
まだ参加していない御施設の皆様、お早めに!
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JIPADのホームページが新しくなったよ!

2018年10月10日 | データベース・JIPAD
と言っても、ちょっと前なんですけどね。
宣伝するのを忘れておりました。はは。

https://www.jipad.org

数段かっこよくなったよ。
見てね!
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SOFAスコアのGCS

2018年07月24日 | データベース・JIPAD
復活です。

APACHEとかのGCSは、鎮静や麻酔が投与されていたら、そのままの値を使用するのではなく、薬剤が投与されていない状況を推測する、というのが正しい収集方法で、以前は知らない人も多かったけど、最近はそれなりに周知されてきたという印象がある。

JIPADでは、最近の世間の流行に乗り、SOFAを今年の4月から収集することになった。で、その時に、GCSはどうするのが正しいのかというのが話題になり、原文を含め調べたのだけど答えがなく、まあ常識的に重症度スコアと同様でいいのではないか、その方が収集の手間も減るし、ということになった。

しかーし。
つい先日、その根拠を発見。それがこれ。

Vincent JL, Takala J, Moreno RP, et al.
The Richmond Agitation-Sedation Scale Should Not Be Used to Evaluate Neurologic Function.
Crit Care Med. 2016 Jun;44(6):e450. PMID: 27182877.


Vincent先生がこの研究に対して文句を言っているletterなのだけど、その中に、

The SOFA score includes the assumed Glasgow Coma Scale (GCS) score, that is, the GCS that the patient would have in the absence of any sedation, to evaluate neurologic function.

としっかり書いてあるではないか。SOFAスコアを作った人が言うのだから、これで決定。

これからは堂々と説明できるぞ。
よかったよかった。
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JIPAD年次レポート2016

2018年03月03日 | データベース・JIPAD
出たぞー。
去年に続き、これで2回目。
去年はほぼ僕1人で作ったけど、
今年はJIPADのワーキンググループができて、統計のプロもいたりして、表紙もカッコ良くなったりして、とってもいい感じ。
読んでね!
リーフレットもあるよ。

JIPAD年次レポート2016
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ICUの分類

2017年12月19日 | データベース・JIPAD
よく、openとかclosedとかsemi-closedとか言われるやつ。

JIPADの年次レポートの仕事をしていて、改めてこのことについて考える機会があった。
手元にある文献とか、SCCMとESICMのホームページとか、ざっと見直してみたのだけど、もう最近はほとんど話題になっていない感じ。Tele-ICUとかnight time staffingとかnurse practitionerとかの話題ばかり。
どんどん多様化しているので、もうそれどころじゃない、のかも。

SCCMとESICMのガイドラインを確認したけど、探した範囲では、ESICMにはちゃんとした定義が書いてない。SCCMには2001年に、"Critical care delivery in the intensive care unit"というタイトルのガイドラインがあって、そこに、
Open Units. Any attending physician with hospital admitting privileges can be the physician of record and direct ICU care; the presence or absence of a dedicated intensivist physician and nursing unit directors; the presence of ICU-dedicated house officers variable; the potential for duplication of services, the lack of a cohesive plan, and inconsistent night coverage.
Closed Units. An intensivist is the physician of record for all ICU patients; full-time ICU directors (physician and nursing); house officers usually present and usually full-time dedicated to the ICU; all orders and procedures carried out by ICU staff; potential for improved efficiency and standardized protocols for care; potential to lock-out private physicians and increase physician conflict.
Transitional Units. An intensivist director, trainees, and intensivist team are present as locally available; standard policies and procedures usually present; shared co-managed care between ICU staff and private physician; encourages optimal communication between ICU staff and community physician; may reduce physician conflict; ICU staff is the final common pathway for orders and procedures; potential for confusion and conflict regarding who has final authority and responsibility for patient care decisions.
と書いてある。Semi-closedじゃなくて、transitionalなんだな、と思うのと、定義というよりは表現している感じがする。それに、3つではちょっと少なくてうまく分けられない気もするし。

他に有名なところとしては、集中治療医なら誰でも知っている、2002年のJAMAのPronovostの文献。ここに、
(1) Closed ICU (the intensivist is the patient’s primary attending physician)
(2) Mandatory critical care consultation (the intensivist is not the patient’s primary attending physician, but every patient admitted to the ICU receives a critical care consultation)
(3) Elective critical care consultation (the intensivist is involved in the care of the patient only when the attending physician requests a consultation)
(4) No critical care physician (intensivists are unavailable).
と書いてある。
こんな風に4つに分けるというのは結構いいと思う。これを二つに大きく分けて、(1)と(2)がhigh-intensity、(3)と(4)がlow-intensityという風に分けるというのも実情に合っている気がする。
ただ、primary attending physicianって何?と聞かれると、ちょっと困る。手続き上の主治医、管理責任者、指示を出す人、家族に主に説明する人、などなど解釈が含まれてしまうのは定義としては問題だ。直訳は主治医となるのではないかと思うのだけど、そうすると普通は手続き上どうなっているかを意味するから、自分のところはclosed ICUですと言っているところでも、手続き上の主治医はそのままで、集中治療科に転科という形をとっているところはほとんどないのではないか。オーストラリアは100%closed ICUだけど、転科はしないし。

なので僕のオススメは、この4つの分類名をそのまま使って、より具体的に、指示オーダーを誰が出すか、にするというもの。ついでに「主治医」という言葉がそもそも嫌いなので、それも避ける。つまり、
(1) Closed ICU:集中治療医だけが指示を出す
(2) Mandatory consultation:主科医師も集中治療医も指示を出すが、集中治療医が知らずに診療が進むことはない
(3) Elective consultation:基本的に主科が指示を出し、集中治療医はコンサルトを受けた時だけ協力する
(4) Open ICU:集中治療医がいない、もしくは診療に関与しない
これでどうかな?

でもねー。
2年前の春から、これまたJIPADの仕事で40くらいのICUを見学してきたのだけど、この定義でも無理な場合が少なくない。よくあるのは、〇〇科は集中治療医が関与、〇〇科は一切ノータッチみたいなパターン。中にはclosedとopenが混在しているところもある。他にも、人数が少ないので、日中はmandatoryだけど夜はopenなんてところもある。

日本の中だけでも複雑なので、これを国際的にしようと思っても無理があるから、国際学会も定義しないのかな。
でもとりあえず、semi-closedという言葉はもう使うのを止めたらいいんじゃないかな、という気はする。
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JIPAD年次レポート2015

2017年02月22日 | データベース・JIPAD
JIPAD年次レポート、ついに発表にこぎつけた。
頑張ったんだよ。
みんな、読んでね!

最初だから、まだ症例数とか施設数とか少ないけれども。
千里の道も一歩からっす。

P.S. 目次をクリックするとそのページに飛んで、ページの下の方をクリックするとまた目次に戻るなんていう機能が付いてるよ。使いやすいでしょ!
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