超級龍熱

香港功夫映画と共に

遂に判明!「怒れるドラゴン不死身の四天王」のテーマ曲は日活映画「赤い荒野」だった!!

2017-05-15 12:55:00 | その他

さてさて、皆さんもよくご存知のジミー・ウォングこと王羽監督&主演作品にして陳星、張翼、金剛ら四大武打星共演作品「怒れるドラゴン不死身の四天王」(74)。
この映画のオープニングで流れる勇壮な男性コーラスによる「嗚呼~!嗚呼~!」が印象的なテーマ曲を初めとする数々の劇中BGMを覚えていらっしゃると思います。
特に映画のクライマックスで四大天王が揃い踏みし、そこから横並びで4人が悠然と歩く中、それを鹿村泰祥率いる悪漢軍団が迎え討つシーンでも、この「嗚呼~!嗚呼~!」のテーマ曲が素晴らしい効果を発揮していました。
私は長年に渡ってこの「~不死身の四天王」に使用されたテーマ曲が何と言う曲で、どこの国の映画のBGMなのか探索してきたのですが、その答えは一向に判りませんでした。
ただ数年前に郭南宏監督の「少林寺への道」シリーズなどのオープニングで使用されている曲が日活映画で石原裕次郎主演「赤い谷間の決闘」(65)のテーマ曲を流用している事を発見したり、その後も同じ日活映画で赤木圭一郎作品のBGMが邵氏公司の五毒系列作品に頻繁に流用されている事を発見するに至って、70年代香港クンフー映画と60年代日活映画のBGMが密接な関係にある事を強く確信したわけです。
そして数ヵ月前のある日。私が地元ながら滅多に行かない中古DVD店で何気に手に取った日活映画「赤い荒野」(61)のDVD、そこに全ての答えがあったのでした!!
確か僅か650円ほどで救済したこの野口博志監督、宍戸錠主演の“和製ウェスタン”のDVDを再生した瞬間、私の耳に飛び込んで来た旋律こそが「嗚呼~!嗚呼~!」の男性コーラスで始まる「不死身の四天王」のテーマ曲だった!!
そう、この小杉太一郎作曲による「赤い荒野」こそ「不死身の四天王」で使用されたオリジナル曲だったんですねー!!!
この「赤い荒野」の劇中では宍戸錠の軽快なボーカルが入るメインテーマ「ジョーの子守唄」に加えて、メインテーマを巧みにアレンジしたBGMが何度も流れるのですが、それらも全て「不死身の四天王」の劇中で流用使用された実に馴染み深い曲ばかりでした。
やっと・・・やっと長年に渡って探し求めた答えに辿り着けました(感動)。
そして「怒れるドラゴン不死身の四天王」を初めて観てから何十年、遂にそのオリジナル曲使用作品「赤い荒野」に辿り着く事が出来た私は、以前にキングレコードさんから発売された「怒れるドラゴン不死身の四天王」DVDに特典として収録された私と鹿村泰祥さんのオーディオ・コメンタリー収録におけるある風景を思い出していました。
それはコメンタリー収録の終盤で、いよいよ最終決戦となり4人のドラゴンを迎え討つ鹿村さんがあの伝説の“扇子破り”を披露する瞬間、敢えて私と鹿村さんはトークをストップし、スタジオのガラス越しに待機する音声さんが私の「ここで音量上げて!」のデスチャーに応えて「嗚呼~!嗚呼~!」のテーマ、いえ、「赤い荒野」のテーマを一際音量を上げて流してくれた、という何とも心憎い演出の思い出でした・・・。
香港クンフー映画と音楽。それはどんなジャンルの映画でも同じように両者は深い関係にあります。もしかしたらこの第一影業作品「不死身の四天王」も、当時は日活の許可なく「赤い荒野」のテーマを流用したのかも知れません。
それでも龍熱はここに強く言いたい。私たちドラゴン少年にとってこの「赤い荒野」のテーマ曲は、同時にジミー・ウォング監督&主演作品「怒れるドラゴン不死身の四天王」のテーマ曲でもあるのだ、と。
最後に「赤い荒野」の作品データを以下にお知らせしておきます。同作品DVDも、まだ入手可能だと思いますので、是非お手に取ってみて頂きたいと思います。

http://www.nikkatsu.com/movie/20567.html

コメント (4)
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