第5話
次男チャーイの次なる試合について、契約が着々と進められていました。弁護士でもあるピポップ立会いのもと、ジムの会長ネープと、バンチャーは正式に書類を交わすことになったのですが、もしチャーイが試合に負ければネープの土地は番バンチャーに引き渡されることになっていました。「覚悟はできているな」と尋ねられるも、一瞬ためらってしまうネープ。しかしとうとう、意を決して書類にサインをします。長男チャーンは、弁護士として着々とスキルアップしていました。ピムはそんなチャーンを、相変わらず誘惑しようとするのですが、いつもチャーンはのらりくらりとはぐらかします。しかしピムは、チャーンも自分の魅力に少しずつ気付いているような気がするのでした。
タイ北部で、体を壊した父に代わり、広大な農園を切り盛りするティップは、その日も小型飛行機で農園を視察し、自分で車を運転して自社の工場を視察に訪れます。まだ若いのにバイタリティあふれるその働きぶりに、会社の従業員たちも尊敬と憧れの気持ちでティップと接していました。一方、チョームを学校へ迎えに行ったチャーンは、学校帰りのチョームを食事に誘います。軽い気持ちでチョームにお酒を勧めたのですが、チョームはすっかり酔ってしまいます。チョームを介抱し車に乗せるチャーンを、ピムが見ていました。さらにチョームを車に乗せたチャーンは、車を走らせるのですが、家とは違う方向へ車を走らせるところを偶然にもチャットとエームが見ていました。エームたちはすぐさまあとを追います。
チャーンはモーテルへと車を走らせていました。バイクで車を追っていたエームとチャットは、チョームの身を案じます。チャーンの車が停まっているのを見つけたチャット。チャットの姿に気付いたチャーンは、慌てて扉を閉めてしまいます。車の中にはまだチョームがいました。エームは車のなかでぐったりしているチョームを介抱します。チョームが酔っているらしいことに気付いたチャットは激怒。ひとまずエームとチョームを通りすがりの乗り合いバスに乗せ帰し、自分はバイクで帰ります。実はチャットもあまり体調が優れず、咳には血が混じっていました。家に戻ったチャットは、白々しく帰宅したチャーンに「どういうことだ」と詰め寄ります。「こんなひどいことをするなんて」とチャーイもチャーンを責めます。
兄弟同士のいさかいが耐えないチャットとチャーンに、母は心を痛めていました。チャーンの言い分を信じる母に、チャットは怒りと悲しみを抑えることができません。再び自分のせいで揉め事を起こしてしまったことに、チョームも傷つきます。まだケガも治りきっていないチャットに、薬を用意するチョーム。チャットのもとへ向かいます。「どうして酒なんか飲んだんだ?」とチョームをつい責めてしまうチャット。「果物のジュースだと言われて・・・あんなにも酔ってしまうことが分かっていたら飲まなかった」というチョームに、チャットもそれ以上はなにも言えません。「チャーイもこれを飲んで早く治ったから」と、チャットに薬を飲ませるチョームを、チャーイがそっと見ていました。
翌日、ひとりで店の用意をしている母に、チャーイが声をかけます。「まだ本調子じゃないのに、どうして誰も手伝ってないんだ」というチャーイ。心配ないという母の言葉をよそに、チャーイはチョームの様子を見に行きます。まだ眠っていたチョームでしたが、熱をだしているようでした。「こんなに熱があるのに、誰にも言わずにいたなんて」と呆れながらチョームの体を拭き、頭を冷やすチャーイ。食事を持ってきたエームに気付いたチョームは、自分をケアしてくれたことに対しエームにお礼を言いますが、エームから、チャーイのしたことだと聞かされます。チャーイに改めて礼を言うチョームでしたが、「君のせいでどうしていざこざが絶えないか教えてやろう。誤解されるような態度をとるからだ」と罵倒され、涙を流します。
まぁたしかにチョームも無防備ではありましたけどね・・・。
なんとなく、気分のすぐれないチャーイ。練習中にもいまいち気が乗りません。そんなチャーイを心配して、ナンターが声をかけます。「なにか悩み事でも?」というナンターに、「なんでもない」と気丈に振舞うチャーイ。しかし「あの女のせいね」とチョームのことを言いだすナンターに、チャーイはなにも言えません。母の店を手伝うチョームでしたが、エームの父イムからわざと聞こえるように文句を言われ、辛い気持ちになったりします。チャットは、苦しんでいるチョームをこれ以上放っておくことができません。チョームのために住むところを探します。引っ越しの提案にエームは驚きますが、チョームは「チャットのいうとおりにする」と答えます。
明日に備え店の準備をしていたチョームの前に、チャーンが現れます。チャーンに表情をこわばらせるチョーム。「謝りたくて」と話し出すチャーンに、チョームは「離れて暮らすほうがお互いにとっていいと思う」と、この家から出て行こうと考えていることを話します。「もうチョームを傷つけるようなことはしないから」と引きとめようとするチャーンでしたが、チョームは「もう決めたことだから」と聞きません。寝室の母の様子を見に行くチョーム。チョームに気付いた母は「もう寝なさい。明日も学校でしょう?」と声をかけます。母のやさしさに改めて涙を流すチョームは、静かに家を出て行こうとします。チョームの異変に気付いた母は、驚いて追いかけようとしますが、階段で足を踏み外してしまいます。
すぐに病院に運ばれた母は、命に別状ないもののあまり健康状態が良いとは言えず、額も3針縫うケガをしていました。ネープ先生の家で雨宿りをしていたチャーイは、母のケガを知らせに来たエームと一緒に急いで病院へ出向きます。ベッドに横たわる母の姿に、チャーイは思わず「どうして母さんをひとりにしておいたんだ?君が一番、母さんのそばにいたはずなのに!」とチョームを責めてしまいます。やりきれない気持ちに病室を出てしまったチャーイを追いかけるチョーム。「責めるのは、私だけにして」と、チョームは母が階段から落ちたときの状況をチャーイに話します。チャーイに手を合わせ謝るチョームの手を、チャーイは黙って下ろさせます。
退院したものの、まだ本調子でない母を労わって、チョームは学校を休み看病します。時間のあるときはチャーイも食事を作ったり、家のことをします。母がケガをした日、お互いにあったわだかまりが解けてから、チョームとチャーイの関係は少しずつよくなっていきます。チャットもまた、自分のことをいつも気にかけてくれるエームのことを時折意識するように。そんな中、チャーイの試合の会見が行われます。対戦相手は公開練習でも不敵な態度が目立つ選手。地方出身のチャーイを明らかに見下した態度に、中継を観ていたエームはすっかりヒートアップしてしまいます。家族の間には、いつになくおだやかな時間が流れていました。
心からの謝罪が、チャーイの気持ちを変えた!!
長男チャーン、やっぱり悪い奴でしたね。チョームに酒を飲ませて襲おうとするなんて・・・今回は未遂で終わりましたが、モーテルの従業員を買収して自分の保身を図ろうとするなんてひどい!そのくせ会社に行くとピムといちゃいちゃしていて・・・。今回初登場のティップ、かなりデキる女、という感じでしたが、まだ物語にどう関わってくるのかまったく分かりません。いい人なのか、悪い奴なのか・・・。そして終盤、やっとエームのことを「女の子」として意識しはじめるチャット。今はまるで少年のようなエームですが、これから女の子っぽくなっていくのかなぁ?そしてとうとうお互いのわだかまりが解けたチャーイとチョーム。これからどういう関係を築くことになるのでしょうか。
次男チャーイの次なる試合について、契約が着々と進められていました。弁護士でもあるピポップ立会いのもと、ジムの会長ネープと、バンチャーは正式に書類を交わすことになったのですが、もしチャーイが試合に負ければネープの土地は番バンチャーに引き渡されることになっていました。「覚悟はできているな」と尋ねられるも、一瞬ためらってしまうネープ。しかしとうとう、意を決して書類にサインをします。長男チャーンは、弁護士として着々とスキルアップしていました。ピムはそんなチャーンを、相変わらず誘惑しようとするのですが、いつもチャーンはのらりくらりとはぐらかします。しかしピムは、チャーンも自分の魅力に少しずつ気付いているような気がするのでした。
タイ北部で、体を壊した父に代わり、広大な農園を切り盛りするティップは、その日も小型飛行機で農園を視察し、自分で車を運転して自社の工場を視察に訪れます。まだ若いのにバイタリティあふれるその働きぶりに、会社の従業員たちも尊敬と憧れの気持ちでティップと接していました。一方、チョームを学校へ迎えに行ったチャーンは、学校帰りのチョームを食事に誘います。軽い気持ちでチョームにお酒を勧めたのですが、チョームはすっかり酔ってしまいます。チョームを介抱し車に乗せるチャーンを、ピムが見ていました。さらにチョームを車に乗せたチャーンは、車を走らせるのですが、家とは違う方向へ車を走らせるところを偶然にもチャットとエームが見ていました。エームたちはすぐさまあとを追います。
チャーンはモーテルへと車を走らせていました。バイクで車を追っていたエームとチャットは、チョームの身を案じます。チャーンの車が停まっているのを見つけたチャット。チャットの姿に気付いたチャーンは、慌てて扉を閉めてしまいます。車の中にはまだチョームがいました。エームは車のなかでぐったりしているチョームを介抱します。チョームが酔っているらしいことに気付いたチャットは激怒。ひとまずエームとチョームを通りすがりの乗り合いバスに乗せ帰し、自分はバイクで帰ります。実はチャットもあまり体調が優れず、咳には血が混じっていました。家に戻ったチャットは、白々しく帰宅したチャーンに「どういうことだ」と詰め寄ります。「こんなひどいことをするなんて」とチャーイもチャーンを責めます。
兄弟同士のいさかいが耐えないチャットとチャーンに、母は心を痛めていました。チャーンの言い分を信じる母に、チャットは怒りと悲しみを抑えることができません。再び自分のせいで揉め事を起こしてしまったことに、チョームも傷つきます。まだケガも治りきっていないチャットに、薬を用意するチョーム。チャットのもとへ向かいます。「どうして酒なんか飲んだんだ?」とチョームをつい責めてしまうチャット。「果物のジュースだと言われて・・・あんなにも酔ってしまうことが分かっていたら飲まなかった」というチョームに、チャットもそれ以上はなにも言えません。「チャーイもこれを飲んで早く治ったから」と、チャットに薬を飲ませるチョームを、チャーイがそっと見ていました。
翌日、ひとりで店の用意をしている母に、チャーイが声をかけます。「まだ本調子じゃないのに、どうして誰も手伝ってないんだ」というチャーイ。心配ないという母の言葉をよそに、チャーイはチョームの様子を見に行きます。まだ眠っていたチョームでしたが、熱をだしているようでした。「こんなに熱があるのに、誰にも言わずにいたなんて」と呆れながらチョームの体を拭き、頭を冷やすチャーイ。食事を持ってきたエームに気付いたチョームは、自分をケアしてくれたことに対しエームにお礼を言いますが、エームから、チャーイのしたことだと聞かされます。チャーイに改めて礼を言うチョームでしたが、「君のせいでどうしていざこざが絶えないか教えてやろう。誤解されるような態度をとるからだ」と罵倒され、涙を流します。
まぁたしかにチョームも無防備ではありましたけどね・・・。
なんとなく、気分のすぐれないチャーイ。練習中にもいまいち気が乗りません。そんなチャーイを心配して、ナンターが声をかけます。「なにか悩み事でも?」というナンターに、「なんでもない」と気丈に振舞うチャーイ。しかし「あの女のせいね」とチョームのことを言いだすナンターに、チャーイはなにも言えません。母の店を手伝うチョームでしたが、エームの父イムからわざと聞こえるように文句を言われ、辛い気持ちになったりします。チャットは、苦しんでいるチョームをこれ以上放っておくことができません。チョームのために住むところを探します。引っ越しの提案にエームは驚きますが、チョームは「チャットのいうとおりにする」と答えます。
明日に備え店の準備をしていたチョームの前に、チャーンが現れます。チャーンに表情をこわばらせるチョーム。「謝りたくて」と話し出すチャーンに、チョームは「離れて暮らすほうがお互いにとっていいと思う」と、この家から出て行こうと考えていることを話します。「もうチョームを傷つけるようなことはしないから」と引きとめようとするチャーンでしたが、チョームは「もう決めたことだから」と聞きません。寝室の母の様子を見に行くチョーム。チョームに気付いた母は「もう寝なさい。明日も学校でしょう?」と声をかけます。母のやさしさに改めて涙を流すチョームは、静かに家を出て行こうとします。チョームの異変に気付いた母は、驚いて追いかけようとしますが、階段で足を踏み外してしまいます。
すぐに病院に運ばれた母は、命に別状ないもののあまり健康状態が良いとは言えず、額も3針縫うケガをしていました。ネープ先生の家で雨宿りをしていたチャーイは、母のケガを知らせに来たエームと一緒に急いで病院へ出向きます。ベッドに横たわる母の姿に、チャーイは思わず「どうして母さんをひとりにしておいたんだ?君が一番、母さんのそばにいたはずなのに!」とチョームを責めてしまいます。やりきれない気持ちに病室を出てしまったチャーイを追いかけるチョーム。「責めるのは、私だけにして」と、チョームは母が階段から落ちたときの状況をチャーイに話します。チャーイに手を合わせ謝るチョームの手を、チャーイは黙って下ろさせます。
退院したものの、まだ本調子でない母を労わって、チョームは学校を休み看病します。時間のあるときはチャーイも食事を作ったり、家のことをします。母がケガをした日、お互いにあったわだかまりが解けてから、チョームとチャーイの関係は少しずつよくなっていきます。チャットもまた、自分のことをいつも気にかけてくれるエームのことを時折意識するように。そんな中、チャーイの試合の会見が行われます。対戦相手は公開練習でも不敵な態度が目立つ選手。地方出身のチャーイを明らかに見下した態度に、中継を観ていたエームはすっかりヒートアップしてしまいます。家族の間には、いつになくおだやかな時間が流れていました。
心からの謝罪が、チャーイの気持ちを変えた!!
長男チャーン、やっぱり悪い奴でしたね。チョームに酒を飲ませて襲おうとするなんて・・・今回は未遂で終わりましたが、モーテルの従業員を買収して自分の保身を図ろうとするなんてひどい!そのくせ会社に行くとピムといちゃいちゃしていて・・・。今回初登場のティップ、かなりデキる女、という感じでしたが、まだ物語にどう関わってくるのかまったく分かりません。いい人なのか、悪い奴なのか・・・。そして終盤、やっとエームのことを「女の子」として意識しはじめるチャット。今はまるで少年のようなエームですが、これから女の子っぽくなっていくのかなぁ?そしてとうとうお互いのわだかまりが解けたチャーイとチョーム。これからどういう関係を築くことになるのでしょうか。