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三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

トーンエンコーダを修復

2019-04-21 08:56:30 | 日記
先日掲載したUHFトランシーバのFT-730R,レピータをアクセスできなくな
りました。レピータ(Repeater)とは見通し外通信を可能とする目的で設置
された無線中継システムです。
まずはその無線機の外観をご覧ください。

無線機本体は上側で,下は電源です。無線機はどんどん小さくなるのですが
電源はなかなか小さくなりません。(スイッチング電源で小さくはなってい
ますが,いろんな理由から使っていません。)

レピータをアクセスするためにトーン信号を音声信号に重畳させています。
その周波数は88.5Hzです。周波数が非常に低いので通話の障害にはなりま
せん。レピータをアクセスできないとなると,このトーンが出ているかがま
ず気になります。さっそく無線機テスターで調べたところ,周波数が大きく
変動していました。時々刻々変化するのです。

トーンエンコーダはオプションになっており,その子基板はセットの底側に
貼りつけられています。裏蓋を開けました。

右下の赤の楕円で囲まれた部分です。(これは実際には修復後の写真です。
以下同様で,修復前の写真は残っていません。)

オシロスコープで内部の波形を観測したところ,原発振と分周回路は正常な
ようです。回路図がないので調査は難航しましたが,結局のところトランジ
スタのバイアス回路の抵抗が1本断線していました。抵抗の断線なんて初め
ての経験のような気がします。それほど抵抗器の故障というのは少ないので
す。最初は電解コンデンサ,あるいは半導体の故障と予想していたのです。

問題の抵抗は68kΩです。同一抵抗値の手持ちがなかったので2本直列に接続
して対処しました。47kΩ+22kΩ=69kΩです。1kΩだけ大きいのですが,ま
あいいでしょう。
取り換えたところです。

左下の赤の楕円で囲まれた部分です。写真の写りが悪いのですが,2本つな
いだところがお分かり頂けるでしょうか?
無線機テスターで確認しました。

赤の矢印のところです。上がトーン周波数,下が周波数偏移です。規定値
(88.5Hz, 0.5kHz)に近い値になっています。(誤差が大きすぎるように
思えますが,これは波形歪のためでしょう。)
レピータのアクセスも問題なく行えました。
以上


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