三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

無線機を修理

2020-11-12 15:23:03 | 日記
中古の無線機で送信できない。受信は取り敢えず問題ない。
さっそく内部を拝見。

ざっと見たところでは異常は見当たらない。高周波出力が出ない場合,
一番先に疑われるのが電力増幅部。上の写真の緑色楕円の部分である。
これはモジュールになっており,手に入れるのが難しい。
とにかく周辺を含めたその部分をオシロスコープなどを使って調べた
が異常が見つからない。もっとも,わたしのオシロスコープは40MHz
仕様なので,430MHzの無線機の出力を観測することは不可能。
しかし,どうも励振信号が出ていない模様。ここで回路図を取り出し
て検討。

送信時は上の回路の赤い四角で囲ったところに8Vの電圧が出なけれ
ならない。それが出ていない。
その8Vの元は赤い三角で囲った部分に印加され,ここには正しく電
圧が観測された。すると,その間にスイッチとして挿入されているト
ランジスタ(赤矢印で示す)が疑わしい。壊れていると思える。
このトランジスタの載っているのは子基板であって,最初の写真の赤
い楕円で囲んだ部分である。面倒だがはんだ付けを外して分離しなけ
ればならない。

5mm方眼シートの上に置いているのでその大きさがわかるであろう。
部品はすべて表面実装。問題のトランジスタは赤丸で囲っている。
これを通常のトランジスタに取り替えて組み戻した。

表面実装部品に比べて取り替えたトランジスタのデカさがさかるとい
うもの。
さあ,どうか?――あれ?駄目?なぜ?
問題の電圧を測定したら相変わらず0V。トランジスタでないとすれば
残るはコンデンサしかない。上の回路図では赤丸で囲まれている。
再び子基板を外した。

上の写真で,赤丸で囲んだ部品が問題のコンデンサ。コンデンサの両端
の抵抗を測定したらほぼ0Ω。取り外して単体で測定してもやはり0Ω。

コンデンサを外した残りの回路は充分大きな抵抗値を示した。コンデン
サの短絡だったとは・・・。思いつかなかった。
悔やんでもしようがない。コンデンサを交換して組み戻した。
さあ,今度はどうか?――出た!良くなった!
無線機テスタを使って周波数をきちんと合わせた。

ご覧のとおり,周波数偏差0Hz,出力11W。完璧だ。
随分古い機種であり,前面の液晶表示が薄くなっている。まあ,人間で

も歳を取ると髪が白くなるので同じようなものか?
無線機君にはまだまだ頑張ってもらうことになった。
以上

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