勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

攻防

2011-09-01 22:21:03 | Weblog
 暑い暑いといっているうちに早9月、夏と秋とがせめぎあい、蝉の鳴き声も心なしか淋しそう。鳴き疲れたのか、蓮の葉でひと休みする蝉が突然おしっこをかけて飛び立った。するとその後を追うようにスズメが1羽宙を舞う。


 逃げる蝉と、追いかけるスズメ。追いつ追われつの攻防の末、ついに蝉はスズメに捕まった。そのときのスズメのすばやい動きに目を見張る。小さい命の一瞬の攻防に去り行く夏を見た。


 振り向くと、こちらでも生きるための攻防が繰り広げられていた。誰が置いたか、餌を独り占めする野良猫と、数では勝るが勇気に欠ける鳩との攻防は一進一退。


 それでも徐々に包囲網を敷き、野良猫は数には適わぬと後ずさり、ついに鳩は餌にありついた。鬩(せめ)ぎ合い、鎬(しのぎ)を削りながらの凌(しの)ぎ合い。小さな世界の小さな攻防。


 行く夏と来る秋のように、どこの世界にもせめぎあいはある。しのぎを削る勢力と勢力は、醜くお互いの非を罵るだけ。そこにはクリエイティブなものは何もない。そんな不毛な攻防は見たくもないが、技とスピードを競うスポーツの世界でのせめぎあいは、見るものを惹きつける。世界陸上の熱き戦いには、晩夏の残暑も適わない。ただ、日本の選手の活躍をもっと見たい気はするが。。。