勇壮華麗な日本の伝統的騎射の儀式・流鏑馬が、浅草で行われた。サクラが終った隅田川の畔に設(しつら)えた馬場は、前日の春の嵐でぬかるみ状態。
しかし、隅田河畔を埋め尽くす見物人は、いまや遅しと待ちわびる。
馬上から次々と、3箇所の的をめがけて矢を射る姿は真剣そのもの。
悪条件の馬場に落馬して、馬だけが走り抜けると、笑いが起きる。
その後をうつむきながら走る騎手は、恥かしそう。人生そんなこともあるさ。
そして見事に的を射抜くと、拍手と歓声の渦。
北風が吹き、時折小雨がぱらつく寒い日ではあったが、会場を埋め尽くした見物客は、古式ゆかしい流鏑馬に熱い拍手を送っていた。