花王の紙おむつ「メリーズ」が品薄。(中山のイオンで)
「ひと家族2個まで」になっています。
少子化の時代に紙おむつの品薄なんて考えにくいですが、調べたらこんなことでした。
朝日新聞デジタル 2013年12月15日18時42分
「メリーズが、ない」 中国へ転売される紙おむつ
品切れになった紙おむつのコーナー=福岡市子供用の紙おむつが売り切れる事態が各地で起きている。
特定のメーカーの特定の製品だけが飛ぶように売れる。
いったい誰が、何のために買っていくのか。
探ってみると、おむつは海を越え、高値で売られていた。
■ブローカー、留学生らから買い占め
福岡市中心部の商店街。
開店から間もないドラッグストアの店先に、軽トラックが止まった。
助手席から出てきた女性が店に入り、紙おむつのパックを6個、抱えて出てきた。
慣れた手つきで荷台に放り投げる
。記者が運転席で待つ連れの男性に聞くと、「中国の親戚に送る」。女性が話をさえぎり、軽トラックは発進した。
2人が買ったのは、花王の主力商品「メリーズ」のテープで着脱するタイプ。
尿が漏れにくく肌ざわりがいいと人気が高い。
「決まったルートで店を回って集めているようです」。
ドラッグストアチェーンの担当者は困惑気味だ。
ドラッグストアがひしめく東京・自由が丘。
ここでもメリーズのテープタイプが品薄だ。
ある店ではすべてのサイズで売り切れ。
男性店員は「いつ入荷するかわからないし、入ってもまとめ買いされる」と語る。
関東を拠点に1千店舗以上展開するチェーンでも5月ごろから品薄になり、一部店舗で購入制限を始めた。
当者は「買い占めているのは中国系の人。
必要としているお客様に届かないので困る」と言う。
都内の店でベビーカーを押して買い物をしていた20代の母親は「メリーズが手に入りにくくなったので、仕方なく他のものに変えた。
使わないのに買い占める人がいると聞くと、むかっとします」。
インターネットの育児サイトには、都市部の母親たちを中心に「メリーズがない」「中国人が買い占めるのを見た」などの書き込みが目立つ。
おむつはどこに集められるのか。
福岡県北部のアパートを拠点にしている買い占めブローカーが取材に応じた。
室内には、山積みのおむつが、ざっと300パックはある。
中国出身の貿易会社社長の男性(35)によると、買い取り価格は1パック(サイズにより54~90枚入り)で1500円ほど。
店頭より200円ほど高い。毎月、コンテナ6~10個分のおむつを集めて上海に船で輸出する。月に60万~100万円の利益になるという。
男性がおむつの輸出を始めたのは4年前。
当時の仕入れ先については口を閉ざす。今春から大阪や名古屋の同業のブローカーが福岡に進出して来て競争が激化し、十分に仕入れられなくなった。
そこで、中国人留学生らが店頭で購入した商品を買い取り始めたという。
「日本人が買えないのは申し訳ないが、中国のお客さんの要望がすごいから」と話す。