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本郷和人(著)“権力の日本史”を読んで

先週は引き続き本郷和人(著)“権力の日本史”を読み終えたので紹介したい。“日本の権力をざっくり見ると” “日本の支配者層、貴族や武士についてみるならば、世襲は圧倒的に強力な理念であった、結局はそれに尽きるのです”と言っている。“中国では科挙が実施され新しい才能が絶え間なく補充される。” “日本では才能を基準としての登用や抜擢があったとしても、それは世襲によって形成された階層の内部にとどまり、権力グループそのものの入れ替えはなされ”なかった、との結論。 とは言うものの“才能の突出は多くの敗者を作るし、何より日本人はそれに耐えられない。と言って世襲だけでは、世界と戦うのに心許ない。”ではどうするのか。“徳を磨く”というか“俯瞰的な思考力”であろうか。“国益を考えるとは”“人間とは何か。世界はどうあるべきか。専門性の高い難問に逢着するたび、そうした大問題に立ち返り、考察を重ねていく。一つのスペシャリティが、いつでも大きな施策の幹にフィードバックされ、個と総体が連関を持ちながら考えられていく。こうした態度がおそらく、現在の「徳」”であろう。 ならばリベラル・アーツに基礎づけられた政策科学の発展が望まれる。或いは新型肺炎のような危機に際してのコンティンジェンシー力の醸成も必要だ。しかし、どう考えても今のアホアホ政権には、そんな高尚な立ち位置はムリ。 . . . 本文を読む
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