The Rest Room of ISO Management
ISO休戦
マネジメントレビューの“定められた間隔”について
もう時節的には 終っていると思うのですが 今回は マネジメントレビューについてコメントしてみたいと思うのです。
“5.6 マネジメントレビュー 5.6.1 一般” には トップマネジメントがするべきこととして、次のように規定されています。

以前、加藤重信氏が 審査員への公開講演会で “マネジメントレビューを年に1回や2回程度しかやっていないような、経営者は居ませんヨネ” と言われたことがあって、私は やや ビックリしたことがありました。
規格の要求事項としては “あらかじめ定められた間隔”でレビューすること、となっていますので、年に1,2回でなければ、3ヶ月、4ヶ月毎の3,4回、或いは12回の頻度となるのでしょうか。
年に12回となると毎月ですね。毎月“品質方針や品質目標”の変更の必要性の評価を行う必要があるのでしょうか。つまり、場合によっては 毎月“品質方針や品質目標”の変更を 行うことが “組織の品質マネジメントシステムが、引き続き適切で、妥当で、かつ、有効であることを確実にするために、あらかじめ定められた間隔で品質マネジメントシステムをレビューすること。” の真意にそうことになるのでしょうか。
“方針や目標”は ある一定期間は 変えずに それを目指すのが本来であると思います。つまり 少しやってはその都度方針目標を変更するということでは、組織全体の活動の統制が取れず、活動の方向性が 逆に失われるものと思われます。
結局のところ マネジメントレビューは年に1,2回実施するのが適切で、この時に “方針や目標”の適切性を審議するのが適切であると考えます。また、多くの企業では 活動予算を年度毎に決めていますが、これも 上期、下期と分けて6ヶ月毎に見直しています。予算に 裏付けられた活動を実施する上でも、こうすることが 適切であるような気がします。
当の 加藤重信氏は 規格改訂の際に、ヨーロッパの委員から“品質マネジメントシステムが引き続き適切でかつ妥当で有効であることを確実にしようとするならば、あらかじめ定められた間隔は1年や半年に1回などというはずがない。改善すべきところを見つけ、マネージメントレビューで指摘したときには、それは6ヶ月前に改善すべきことであったといっても始まらない。” という発言を受けたと述べています。
こういうチェック目的の会議、つまり経営者が 月次に活動状況をチェックする会議を開催しない会社は日本には存在しないと思います。こいう 経営者による月次チェックを マネジイメントレビューと呼ぶならば 成る程、月1回のものだと思いますが、その月次チェックの場では “方針や目標”の適切性 までを審議するようなことは 普通しません。むしろ、生産の効率や、こうしたISO9001システムに関しては些細で具体的な問題についての議論が中心になっていると思います。
加藤氏は ヨーロッパの委員から、上のような発言を受けて たじたじとなり、それを是認し、逆に 日本の会社に 殆ど 毎月のマネジメントレビューを要求する姿勢に転じたように見えます。
また、そういうことを ご自分のコンサルティングしている会社に“指導”してやらせるようになってから 非常に良くなった、とおっしゃっている。どうやら、普通の日本の会社のやり方を 全く ご存知なかった ご様子に、何だか ガッカリしてしまいます。
以上のような 検討から 加藤氏の言に 反して、“方針や目標の適切性を審議するようなマネジメントレビュー”は 年に1,2回 のいずれかに定めて実施するのが適当であると思います。副次的に きめ細かいマイルストーン・チェックとして3ヶ月毎にチェックしても良いかも知れません。大事件が有った場合の後も必要な場合が有るかも知れませんが、この場合は“定められた間隔”にはなりませんネ。
規格で要求している審議項目を見ても そうそう網羅的な内容を毎月実施していてはたまりませんね。逆に 時間の無駄のような気がします。
いかがでしょうか。

“5.6 マネジメントレビュー 5.6.1 一般” には トップマネジメントがするべきこととして、次のように規定されています。

以前、加藤重信氏が 審査員への公開講演会で “マネジメントレビューを年に1回や2回程度しかやっていないような、経営者は居ませんヨネ” と言われたことがあって、私は やや ビックリしたことがありました。
規格の要求事項としては “あらかじめ定められた間隔”でレビューすること、となっていますので、年に1,2回でなければ、3ヶ月、4ヶ月毎の3,4回、或いは12回の頻度となるのでしょうか。
年に12回となると毎月ですね。毎月“品質方針や品質目標”の変更の必要性の評価を行う必要があるのでしょうか。つまり、場合によっては 毎月“品質方針や品質目標”の変更を 行うことが “組織の品質マネジメントシステムが、引き続き適切で、妥当で、かつ、有効であることを確実にするために、あらかじめ定められた間隔で品質マネジメントシステムをレビューすること。” の真意にそうことになるのでしょうか。
“方針や目標”は ある一定期間は 変えずに それを目指すのが本来であると思います。つまり 少しやってはその都度方針目標を変更するということでは、組織全体の活動の統制が取れず、活動の方向性が 逆に失われるものと思われます。
結局のところ マネジメントレビューは年に1,2回実施するのが適切で、この時に “方針や目標”の適切性を審議するのが適切であると考えます。また、多くの企業では 活動予算を年度毎に決めていますが、これも 上期、下期と分けて6ヶ月毎に見直しています。予算に 裏付けられた活動を実施する上でも、こうすることが 適切であるような気がします。
当の 加藤重信氏は 規格改訂の際に、ヨーロッパの委員から“品質マネジメントシステムが引き続き適切でかつ妥当で有効であることを確実にしようとするならば、あらかじめ定められた間隔は1年や半年に1回などというはずがない。改善すべきところを見つけ、マネージメントレビューで指摘したときには、それは6ヶ月前に改善すべきことであったといっても始まらない。” という発言を受けたと述べています。
こういうチェック目的の会議、つまり経営者が 月次に活動状況をチェックする会議を開催しない会社は日本には存在しないと思います。こいう 経営者による月次チェックを マネジイメントレビューと呼ぶならば 成る程、月1回のものだと思いますが、その月次チェックの場では “方針や目標”の適切性 までを審議するようなことは 普通しません。むしろ、生産の効率や、こうしたISO9001システムに関しては些細で具体的な問題についての議論が中心になっていると思います。
加藤氏は ヨーロッパの委員から、上のような発言を受けて たじたじとなり、それを是認し、逆に 日本の会社に 殆ど 毎月のマネジメントレビューを要求する姿勢に転じたように見えます。
また、そういうことを ご自分のコンサルティングしている会社に“指導”してやらせるようになってから 非常に良くなった、とおっしゃっている。どうやら、普通の日本の会社のやり方を 全く ご存知なかった ご様子に、何だか ガッカリしてしまいます。
以上のような 検討から 加藤氏の言に 反して、“方針や目標の適切性を審議するようなマネジメントレビュー”は 年に1,2回 のいずれかに定めて実施するのが適当であると思います。副次的に きめ細かいマイルストーン・チェックとして3ヶ月毎にチェックしても良いかも知れません。大事件が有った場合の後も必要な場合が有るかも知れませんが、この場合は“定められた間隔”にはなりませんネ。
規格で要求している審議項目を見ても そうそう網羅的な内容を毎月実施していてはたまりませんね。逆に 時間の無駄のような気がします。
いかがでしょうか。

コメント ( 2 ) | Trackback ( )

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大企業の社長は、部下からの歪んだ報告だけを聞いていることが多く、社内で会社の実態が一番分っていない人のことを社長というのかもしれません。従って、かなり頻繁なマネジメントレビューの必要があります。しかし、毎月やるのはやっぱり考えものです。木ばかり見ていては目移りして森全体を見ることを失念します。マネジメントレビューは全体を長期に見渡す経営判断の場として活用して欲しいですね。
加藤さんのお話は大会社のニーズの一部だけを仰っているように聞こえますが、その実態が大多数を占める、他人任せのメクラ判だけのマネジメントレビューでは何回やっても意味ありませんよね。
木を見て 森をみないこと、これは経営者として問題です。空間的森もさることながら、時間的森も見ることが大切。外部社会状況やトレンドの把握も重要ですね。