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徳永洋・著“横井小楠―維新の青写真を描いた男”を読んで

ところで横井小楠という歴史上の人物を御存知だろうか。熊本方面に儒学や神道の学者が居て、志士たちが頻繁に訪ねていた、というようなエピソードはあったことは、幕末・維新史の中で書かれていたように思うので知ってはいたが、その内の一人が横井小楠だったようだ。最近、この人物が知りたく、徳永洋・著“横井小楠―維新の青写真を描いた男”を読んだので、今回多少の紹介をしたい。小楠は明確には攘夷派、開国派のいずれにも与してはいない。その点で長州の頑なな攘夷派とは違っている。 維新前に主導的志士の間にあったある種の共通のイメージを言語化したものは、“五箇条の御誓文”ではないか。この御誓文は、福井藩の参与由利公正が起案し、次いで土佐藩の制度取調参与福岡孝弟が修正し、長州藩の参与木戸孝允が加筆したものとされる。しかし、由利も坂本も横井小楠の弟子であり、それまでに小楠が発していた言葉・主に“国是十二条”等をベースに、夫々が夫々の思いの中で整理し直したものが御誓文だ、ということが分かる。 . . . 本文を読む
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