活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

四大恩

2016年07月17日 | 法理

禅の修行はその場その場の真価を知ることです。

真箇(しんこ)その価値を知るのが「見性」です。

 

金銭は失っても取り返しがつかないということはありません。

しかし、一度失った一日は如何なる善巧方便(ぜんぎょう ほうべん)

があっても、過ぎてしまった一日は取り返しがつきません。

 

一日はかけがえのない至宝です。

 

西洋の哲学者も、「時は金なり」 とも 「時は生命なり」 とも言っています。

ですから、人の一生は縦には一日々々(即今々々)の積もりもの

であり、しかもその即今々々を

「前後截断(ぜんご さいだん)」 していることを知らなければなりません。

 

横には、「四大恩」(父母、天地、仏、衆生〈社会〉)のよせ集まりです。

この至宝なるところの一日は 「四大恩」 によって生きているのです。

「四大恩」 によって今日があるのです。

 

恩を知り、恩に報いるのが人の道です。

恩を知ると知らざるとは、「人間(にんげん)」 と 「禽獣」 の分かれる処です。

 

「烏に半哺(はんぽ)の孝あり、鳩に三枝の礼あり」 と。


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