活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

三法印 (さんぼういん)2

2016年04月15日 | 仏教

おシャカ様は、八万四千と言われる法門をお示しになっておられますが

その内容を大別すると三つに集約することが出来ます。

これを 「三法印(さんぼういん)」 と言っています。

 

その一つ目は 「諸行無常」、二つ目は 「諸法無我」

三つ目は 「涅槃寂静(ねはん じゃくじょう)」 というお言葉です。

 

「諸行無常」 とは、人をも含めて一切すべてのものは、ひと時として

同じ状態はなく移り変わっているということです。

 

ヨーロッパにも昔、「万物(ばんぶつ)は流転(るてん)する」 と説明された

哲学者がいました。

しかし、それでは移り変わっている様子を眺めたり、その事を知っている

立場の人がいることになります。

 

おシャカ様のお示しの 「諸行無常」 と 「万物は流転する」 とでは

大変な相違があるのです。

 

「諸行無常」 を引き継いだお言葉に 「諸法無我」 というのがあります。

この無我の 「我」 というのは、私たち人間(にんげん) につける固有名詞

ではありません。

 

諸法(いっさいすべてのもの) は 「無我」 であるということです。

中心となるべき存在は何もないということです。

 

「坐禅」 を例にとれば、「今日は坐禅に集中出来た」

と言うと、自分の状態を常に眺めている人があるということになります。

 

しかし、そういうことは、本来出来ないことをやっていることになるのです。

 

 

三法印(さんぼういん)1 2015・7・10


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