だんだん秋が深まってくると「時節因縁」で
柿の実も「自然(じねん)」と熟してきます。
熟し切ると、人の手を借りること無く落ちて来ます。
「脱落」するということです。
ですから、善いことも悪いことも、つらいことも嫌なことも、
すべて「実を熟させる因縁」です。
天気のいい時ばかり、都合のいい時ばかりが熟するのでは
ありません。
雨が降っても、雪が降っても、風邪が吹いても、すべて
「実を熟す因縁」です。
それをそのまま受け取りさえすれば、必ず「熟して落ちる時節」が
あるということを「道理」として理解し、修行していただきたいと
思います。