欧米の個人主義の社会では「個」が尊重されています。
この「個」というのは広辞苑では「ひとりの人」と記されています。
仏教辞典(宇井伯寿著)、仏教大辞典(織田得能著)では「個」という字は見当たりません。
禅学大辞典には「箇、個」①事物のまとまりを指示する代名詞、これ、この 「箇人(このひと)」と記されています。
この「個」というのは仏教でいう「差別(しゃべつ)」ということです。
「差別(しゃべつ)」だけがある世界はありません。
「差別(しゃべつ)」の裏には必ず「平等」ということがなければなりません。
「真の平等」とは本当に「個」に成り切る、「差別(しゃべつ)」に成り切った時をいいます。
「そのまま」ともいいます。
「そのまま」とは「只(ただ)」という言葉でも表現しています