活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

教外別伝(きょうげべつでん)

2016年12月28日 | おシャカ様

「教外別伝(きょうげべつでん)」 というお言葉があります。

「教えの外の教え」 ということです。

おシャカ様の教えというのは、すべて方便です。

 

したがって、

「今、なんとかしなければいけない、このままではいけない」

ということは、おシャカ様の教え、あるいは歴代の

覚者といわれる方々のお示しによって、そのお示しに従って

「その道を歩く」

ということ、そして

「一歩一歩月への距離を縮めていく」

ということです。

 

そうでないと、修行ではないことになります。そして、

「法も、道も忘れ、月も忘れすべて忘れる必要がある」

ということのために仏祖の教えというものは

あるわけです。

 

ほとんどの仏教教団の教えというものは、みんな

仏教を理解した概念の中からの教えに従って

成り立っています。

 

ですから 「教外別伝の法」 というものが、すっかり

忘れられてしまっている状態です。

「教外別伝」 は 「死語」 になってしまいつつあるということです。

 

それではいけないということで、一部では

「摂心(せっしん)」 〈 心をおさめる修行 〉

が行われています。

 

「このままでよかったんだ、これ以外に

法というものはないんだ」

という、そういうことに目醒めて頂きたく思います。

 

「今の自分のそのままに、様々な心の動きというものを

”成る程、そうか” とうなずくだけのこと」 です。