「仏には成りやすいけれども、魔には成りにくい」
というお言葉があります。
「六道(りくどう)の世界」、即ち
天上・人間・修羅・畜生・餓鬼・地獄のような世界に
入れないで、いつでも高い所にしかいられない人を
いいます。
先般同様、「平等一面に陥っている」 ということで
こういう 「病」 が一番治しにくいので注意しなければ
ならないところです。
昔は、牛や馬を使って田を耕して、稲を植えたものです。
ですから、とにかく
「木人石女(ぼくじんせきにょ)のようになって、ひたすらに
働く、務める」 ということが必要なのです。
「働く」 という字は、「人偏に動かす」 と書きます。
はたを楽にするということから 「はたらく」 なのです。
別の言葉で言えば、「菩提心を尽くす」 ということです。
人の為に働くほか、何もないのです。
とくに 「宗教者」 は、「衆生を導く」 という誰でもは
出来ない仕事をしている訳ですから、他のことに
余り気を回さないようにして、衆生を信仰に導くことに
精進していただきたく思います。