活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

浄潔の病2

2016年12月10日 | 坐禅

「仏には成りやすいけれども、魔には成りにくい」

というお言葉があります。

「六道(りくどう)の世界」、即ち

天上・人間・修羅・畜生・餓鬼・地獄のような世界に

入れないで、いつでも高い所にしかいられない人を

いいます。

 

先般同様、「平等一面に陥っている」 ということで

こういう 「病」 が一番治しにくいので注意しなければ

ならないところです。

 

昔は、牛や馬を使って田を耕して、稲を植えたものです。

ですから、とにかく

「木人石女(ぼくじんせきにょ)のようになって、ひたすらに

働く、務める」 ということが必要なのです。

 

「働く」 という字は、「人偏に動かす」 と書きます。

はたを楽にするということから 「はたらく」 なのです。

 

別の言葉で言えば、「菩提心を尽くす」 ということです。

人の為に働くほか、何もないのです。

 

とくに 「宗教者」 は、「衆生を導く」 という誰でもは

出来ない仕事をしている訳ですから、他のことに

余り気を回さないようにして、衆生を信仰に導くことに

精進していただきたく思います。