たそがれ時のつれづれに

人生のたそがれ時を迎えて折々の記を・・思うままに

ブラックジャック

2013年06月22日 | 日記

先週金曜日に思わぬ負傷をし、大した傷でもないのにいつもお世話になる、総合病院、岐阜県総合医療センターへ行きました。家から車で10分もかからないからです。
いつもの外科へ回され、初見の先生の診断と治療を受けることになりました。治療が終わって顔見知りの受付の女性にお礼をいい、カウンターの張り紙が
目にとまりました
長尾成敏先生がマンガになりました
少年チャンピオン
ブラックジャック
「なにこれ?」3冊のマンガ本が積んでありました。
「先生が原稿を投稿され原作に採用されたのです」、「ほう!」。たったいま診て頂いた先生です。
ブラックジャックのタイトルに
先生の名がありました。「今度来たとき読ませてもらうよ」
昨日、早速診療を待つ間に読ませていただきました。ブラックジャックの1ページには、
  “手塚治虫「ブラックジャック」40周年アニバーサリー
   ブラックジャック
   REARL(リアル) 感動の医療体験談 第1弾 「少年の選択」
   ある日、突然襲った病魔
   生きるため少年は究極の選択をする
     原作 手塚治虫
      原案 長尾成敏(医師)
        漫画 石坂 啓
    (秋田書店 2013.4.12日号 週刊 少年ジャンプ)“
内容は、大人のがんである、食道がんに侵された10歳の少年が先生の前に現われる。10歳以下のこどもの食道がんは世界でも16例しか報告されていない。
細胞検査をすると間違いなくがん細胞である。しかもPET-CT(陽電子画像診断)を撮ると、肺がピカピカ光っている。がん細胞に注射されたブドウ糖様の放射線物質が集中していて、肺に転移している。
長尾先生は医師として悩む。長く生き永らえないだろう幼い少年に、食道摘出の手術をするか、放射線治療で散らすか、副作用の強い抗がん剤治療をするか、父母に説明すると父母は放射線治療を望む。
先生は悩んだ末、抗がん剤治療を始める。案の定副作用で少年は苦しむ。しかし奇跡的に肺の腫瘍は小さくなる。そこで更に先生は食道摘出手術するか悩む。食道と胃を摘出すると、治っても少年は成長が阻害され小人にしか成人しないだろう。
しかし、また先生は更に究極の選択をし、9人のスタッフと9時間に及ぶ大手術をする。成長著しい少年は奇跡的に助かり、成長も阻害されず、5年後のいま中学生になり、バスケットで走り回っている、
という30ページほどの感動的物語でした。
ブラックジャックは大事な場面で出てくる、手塚治虫プロダクションの制作で、次回予告も医療に関するストーリ-でした。
 

ついぞ読まない思わぬマンガに出合い、メモを取り夢中で読んでいて、番号がチンと鳴って診察順番が掲示されたのを知らず名前を呼ばれ診察室へ。開口一番「先生、ブラックジャック大変面白かったです。実話ですか?」
「実話です」
「ああ、もう良くなったね、内側から新しい肉が盛り、そのうち上の方はかさぶたになって、剥がれるから」、「テープはもう取れてしまっている」
透明テープが貼られたままだと思って、隅を透明絆創膏で貼っていたのです。ああ何とドジなこと。
切創の後を診察されて終りでした。化膿もせず御礼を言って辞去しました。
先生の奥様は乳腺外科医でご夫妻ともここにお勤めです。漫画は現地取材したのかハンサム先生がよく似ていました。先生は息抜きに医局ではマンガを読んでいらっしゃるのだ。
このホームページの2009年大腸がん低位前方切除術、22人中の1人に私が該当です。