1年前のヨーロッパで考えたこと その6

2012年11月13日 | 風の旅人日乗
セーヌ湾に臨むオンフルールから、
セーヌ川を遡るルートでパリに侵攻する。




翌日の自由行動日、
ノートルダム寺院の前で、クレーンを自分で操りながら
クリスマスツリーの飾り付けをするおじさんの仕事振りを眺めた後、



兼ねてよりの作戦行動に出る。
丸一日、パリを歩くのだ。

まずは、セーヌ川沿いの石畳の道を
下流に向かって歩く。
船好き人間として、行き交う船が気になる。





これまで気にしたこともなかったけど、セーヌ川には
観光船以外の、仕事船がとても頻繁に走っている。







東京の隅田川もそうだけど、
パリのセーヌ川もこの町に住む人たちの生活に密着した川なんですね。

1900年のパリ万博と併催されたパリオリンピックには、
なんと「釣り」が競技種目の中にあったらしい。
結果的に1カ国(たぶんフランス?)しか参加しなかったため
公式記録には残っていないが、競技そのものは行なわれたらしい。
競技場は、やっぱりセーヌ川だったのかな。

ちなみにセーリングはこのパリオリンピックで初めて正式種目になり、
その後もいつ外されるか危うい状態が続きながら、現在に至る。

そのパリ万博にまつわる最初の目的地が近づいてきたので、
セーヌ川沿いの石畳の舗道から、上の幹線道路に上がる。

その真下に行って、それを見上げて驚いた。



なんて美しい幾何模様。

父島に行く小笠原丸から見上げたレインボーブリッジの
裏側の構造にとても似てると思った。



このタワーは、1889年のパリ万博当時の、
フランスの鉄構造技術水準の高さを
万国にアピールする出展物だったんだなあ。



さらにセーヌ川沿いを下り、



前日にクルマの窓からチラリと見えた、
気になる像を目指す。



やはり目の錯覚ではなく、あなたでしたか。



あとで調べたら、
この女神は世界中いろんなところにいるらしい。

そこから凱旋門経由でシャンゼリゼ通りに出てから、
遥か遠く、北東方向のモンマルトルの丘をめざす。

丘の上でしばし物思いにひたった後
再びセーヌ川へと町なかを下って、ルーブル美術館に出て、
セーヌ川沿いにノートルダム寺院に戻って、



パリを歩き回る一日終了。
携帯電話の万歩計で、40000歩、30キロ。
パリの街歩きをお腹いっぱい楽しんだ。



古い町並みを残すって、やはりいいことだと思う。
祖先を大切にするココロ、
ひいては、現在のことも、未来のことも、
大切にしようと思うココロに繋がるから。

日本の為政者も、気が付いてくれないかな。