1年前のヨーロッパで考えたこと その5

2012年11月10日 | 風の旅人日乗
セーリングの世界では、フランスという国は
必ずマークしておかなければいけない国。


[photo by The Daily Sail]


セーリングの専門家として、
フランスはそういう認識の国ではあったけど、
個人としてフランス全体に興味があるかと問われると、
ほとんどありません、と答えるような国でした。


[港町オンフルール]


でも昨年2度、仕事としてフランス国内を回りながら、
フランスとそこに住む人たちと向き合っているうち、
自分のこれまでの姿勢は少し改めなければなるまい、
と思うようになった。


[ノートルダム寺院の、ある窓]


数日前に書いた、
ボルドー地域のワインにまつわる感想もそうですが、
この国の人たちは、なんだかすごい、かもしれない。


[サンマロの城壁の中の夜]


この国の全部が全部好きなわけではないけれど、
過去の時代に生きた無名の人たちも含めて、
尊敬したくなる人たちが、かなーりたくさんいる、みたい。
そう思うようになった。


[遠くから見た、例の、あそこ]


フランスのどこがそんなに? 
と真顔で問い詰められても困りますが、
なんというか、
有形であれ、無形であれ、どんな分野であれ、
文化を創り出すチカラ、かな。


[モンサンミッシェルの城の中の、ある部屋の灯り取りの窓の意匠]


そして誇りを持ってそれを後生に伝えていく。
そのことの大切さを知っている人たち。










未来に向かって新しい世界を切り開こうとすることは
もちろんとても大切なことだけど、
同時に、その後ろに、
自分の先人たちが築いてきたことも認めて、
大切に思う気持ちを持つことも、忘れてはいけないんだよな、
なんてことを、おぼろげに考えました。


[photo by The Daily Sail]


本日最後の写真は、書いてきたこととは場違いですし、
ご本人にも無断で撮影しました。

お題も『場違い』、ということで。