小さな前進、かも。

2011年06月10日 | 風の旅人日乗
夏を前に、
子どもが通う小学校のプールに新しい水が張られ、
ほぼ同時に、シートが被せられた。

その数日前には、町の教育委員会の手で、
校長先生と教頭先生が立会いのもと、
校内の校庭、砂場など数箇所の放射線量が計測された。
ブログ「天災と人災」のブログ主氏が
東京都などで毎日計測して報告下さっている通り、
ここ三浦半島でも、放射線量は、
3月の事故以前の日本の平均値に比べると、かなり高い。

しかし今回のことで注目したいのは、
線量が高いことそのものではなく、
国の指示など待たずに、
この町の教育委員会が動き始めたこと。

そして、行政(教育委員会)に測定を丸投げせずに、
先生方自身が、キチンとその計測に立ち会って、
計測器が示す数値を確認したということ。

そしてまた、
シートとシートの間に隅間が結構あって、
ちょっとおそまつだとはいえ、
限られた予算の中で
プールを一生懸命シートで覆ったという、
それらの事実。
そのことそのもの。

愚かな人民にパニックを起こさせないため、
という大義名分で情報を隠したり、
健康被害には影響がない、という
非科学的な宣伝を恥ずかしげもなく
これ努める国と、
それらの国の発表を、
そのまま無批判に垂れ流しにする大手マスコミ。

愚かなワタクシたち人民は、
今回フクシマで起きた人災のお陰で、
為政者たちが守りたいのは
人民一人一人の命ではないことに気が付きました。
大手マスコミが大切にしているのは、
読者や視聴者ではなく、
広告主なんだと、気が付きました。

愚かなのはあなたたちのほうであり、
愚かで弱いはずの人民は、
自分たちの手でなんとかして自分たちの子どもを守るべく、
必死になって学校や町に訴え続け、
ついに、国を飛び越えて、
町や学校を動かし始めました。

今回のは、まだ
ほんの小さな町のできごとかもしれないけど、
これはきっと日本全国に伝わっていくはず。

大本営発表がまかり通ったあの時代の日本とは
少し違ったことになっていることに、
早く気が付いたほうがいいよ。

国会議事堂の中で繰り返していることを覗き見すると
思った以上に結構深ーく愚かなようだから、
無理かなぁ、やっぱり。