第34回America's Cup情報

2011年06月14日 | 風の旅人日乗
いよいよこの8月からポルトガルのカスカイスで
ワールドシリーズが始まる第34回アメリカスカップ。

先週からサンフランシスコ湾で、2隻のAC45クラスを使って
ラッセル・クーツ対ジミー・スピットヒルのステアリングで
マッチレース形式のトライアル開始。



昨日はスタートマニューバリング中にラッセル艇がキャプサイズしたらしい。
この映像は、先週、ピッチポール沈寸前まで行ったラッセル艇の様子。

大西洋横断レースのスタート間近

2011年06月14日 | 風の旅人日乗
イタリアの国民投票で、原発反対が90数パーセントを占め、
原発推進に舵を切ろうとしていた首相と与党も、
「国民の皆様のご意見了解しました、降参しました」、
を宣言をしたという。
これで、イタリアは事実上原発廃止に向けて動き始めることになった。
ヨーロッパでは今後、まずはドイツ、スイス、イタリアから
原発が消滅することになる。
そんな明るいニュースを、月齢13日弱の月が輝く
明るい夜空の下で読む、うれしい一日のスタート。


国民投票で憲法以外の案件にも国民の意思を示せる国って、いいなあ。
マスコミが勝手に作る実体のない世論ではなく、
本当の国民の意思を、為政者に突きつけることができるんだものなあ。

さあてと。
今日明日にも爆発する時限爆弾的な仕事を抱えた身としては、
こんな日記など書いている場合ではないのだけれど、
そんなうれしいニュースを送ってくれた彼の地の
外洋レーシングセーラーたちが熱くなっている
大西洋横断ヨットレースの情報を、
さわりだけ。

この週末の日曜日6月26日を皮切りに
小さいヨットから順に、
順次スタートしていくこの大西洋横断レースは、
ニューヨークをスタートして、東向きに大西洋を渡り、
英仏海峡のリザード岬にゴールするコースで競われる。

個人的に興味を持ってレースを観察したい艇は、
まず、今年9月にスペインのアリカンテをスタートする
ボルボオーシャンレース2011・12を制覇すべく、
ワン・クームジアンが設計し、
より凄みを増したデザインになったプーマ。
10数トンのカンティング(振り上げ式)キールの鉛の塊が、
船体右側の水中に白く透けて見えている。




プーマと同じくワン・クームジアン設計の
100ftカンティング・キーラー、ランブラー




これらの高速セーリングマシーンに、船体の長さを武器に挑む、
全長280ft強の現代型帆船ファルコン




これら近代型セーリング艇に混じって、
こんな美しいトラディッショナルなヨットも真剣にレースをする。




風だけを使って大海原を渡る、
技術の粋を集めてそのセーリングスピードを競う。
つらい航海を成し遂げた後には、
素晴らしい充実感が待っている。

原発で作った電気でゲームをするよりも、
海やセーリングでの経験のほうが
何倍も人生を豊かにすることを、
特に日本のこれからの世代に伝えたいな。

あ、そう言えば
昨日はFMラジオのトーク番組の録音で、
ヴォーカルグループVOXRAYのムッチーさん相手に、
いろんなことをしゃべらせてもらったのだけれど、
しゃべっているうちに、
セーリングだけで生きてきたワタクシが
残された人生の中でこれから本当にやりたいこと2つが、
より鮮やかに見えてきた。
その意味で、自分にとっても、
とても価値ある時間になりました。