12月18日 リスキービジネス

2008年12月18日 | 風の旅人日乗
[写真:ポートタックで東に伸ばすテレフォニカブルーのスキッパー、バウエ・ベッキンが不安そうに前方の風をチェックしている。右へのシフトはまだか? photo by TelefonicaBlue/VOR]


第3レグ5日目に入ったボルボ・オーシャンレースで、
バウエ・ベッキン率いるテレフォニカブルーが、
スターボードタックで北に向かう他艇団から離れて、
ポートタックのまま東南東に伸ばすコースを取った。
テレフォニカブルー以外の艇団が北に向かっているのは、
東南東前方に風の弱いスポットが広がっているという情報を基にしてのコース取りだ。


テレフォニカブルーもそのことを知っているが、
それなのに東南東に向かった理由は、
「現在の北東~東南東の風が南東までシフトすると、天気図から読み取ったからだ」
だと言う。
風が真東より南に振れた時点で、
スターボードへとタックを返すつもりなのだろう。

少なくとも、他艇よりも南にいれば、
スマトラ島の北端から北に延びるスコアリングゲートの線に対して最も近いポジションを確保できる。
テレフォニカブルーのバウエは、
まずはスコアリングゲートをトップで通過してポイントを稼ぎ、
現在総合ポイントで7ポイント離されているエリクソン4との差を少しでも縮めることを
意識しているのだろう。

こちらは現在総合得点でリードしているエリクソン4。
スリランカの南で、シフトに合わせてセールチェンジ、タックを繰り返していたときの写真 (photo by Team Ericsson/VOR)