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映画好き、円柱野郎のブログです

「ハチミツとクローバー」読了

2008年07月01日 23時48分41秒 | 本・雑誌
俺が真に少女マンガのカテゴリーにある本を読んだなんて言うと、俺を知っている人はたいそう驚かれるそうでありますが、読みました。
「ハチミツとクローバー」。

作品自体はずいぶんと前から知ってたんやけどね、映画にもなってるし。
(というか映画になっているから知っているわけだけど。)
それが2週間ほど前に「BSマンガ夜話」でこの作品が取り上げられたんで、番組のファンとしてはいかなる作品であろうと見届けねばなるまいと見たわけだ。
すると出演者総絶賛。
あのいしかわじゅん氏も夏目房之介氏も褒めちぎる。
岡田斗司夫氏は一部微妙な感じではあったけど、レギュラー陣もゲストもここまで肯定的に盛り上がるというのはすごい。

断片的に入ってくる作品内容も面白そうだったので、「いっちょ見てみるかなあ」とAMAZONで一気に全巻(10巻)購入…。
正直、少女マンガを店頭で買う勇気のない俺が気恥ずかしい。
こういうとこは「この期に及んで何気取ってんだバカ」ともう一人の自分が自分に言ったり言わなかったりw


とにかく買って、先週の半ばに届いたんで読み始めたんやけど、いや、面白かった。
少女マンガというカテゴライズ(?)では「陰陽師」くらいしかまともに読んだことはなかったけど、この「ハチクロ」を読んで少女マンガって面白いんだなあと痛感した。

恋愛模様をウダウダ描いているだけならきっとウケつけはしなかったろうが、話の展開のシリアスとギャグの強弱は上手いし、ネタも面白い。
作者がオタクだというのも伝わってくるw
気に入ったのは恋愛を通して世界を内向きに展開していかなかった所。
ひたすらに狭い視界で展開していく作品とかも世の中にはあるじゃない?
俺ってそういうのがダメなので、通読して見事に着地した物語に感銘を受けました。

登場人物の誰も不幸にしなかったのはすごいわ。
「マンガ夜話」で「これって『自虐の詩』だよな」という意見もあったけど、最後まで読んで納得。
「自虐の詩」と同じに「そうなんだよ、生きていることには意味があるんだよ」と思わせる力があった。
アプローチはちょっと違うけど。
やられました…。

まあ、この歳になって少女マンガを読んでそういう感想に至るとは夢にも思っていなかったがねw


せっかく原作を読んだので、今度は実写映画版でも観てみるかな。
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