Column's BLOG !!

映画好き、円柱野郎のブログです

今敏監督が亡くなられました

2010年08月25日 22時18分47秒 | 日々雑記
世界に誇る希代のアニメ監督、今敏氏が亡くなられました。
享年46歳。
発表される作品をずっと観続けていた監督だったので、個人的にものすごくショックです。
若すぎる。
まだまだ、もっと監督の作品を見続けていたかったのに。

『パプリカ』『千年女優』の今敏監督、すい臓ガンで死去」(映画.com



「今敏が亡くなったってまじか?」
今朝、Twitterをやっていた時に俺のTLで流れた誰かのつぶやき。

その時点で公式なソースが一つもなかったし、
「まさか」
と俺は最初まったく信じなかったけど、ネットで広がり続けた噂を目にするにつけ、「まさか」という想いがどんどん「ホントなのか…」と変わっていった。

アニメ監督の今敏が死んだらしい : 2のまとめR


思えば俺は今監督が発表する作品をリアルタイムにずっと観てきた世代。
大学生の時に初監督作の「PERFECT BLUE」を観て、ガラスの反射を使った演出に衝撃を受けた記憶が今でも残る。

「実写でやればウソっぽいことも、アニメでやれば最初からウソ(絵の世界)なのだからウソに見えない。」
当たり前のことなんだけど、全てが絵で出来ていたから虚構と現実の境がなかった。
それを世界丸ごとファンタジーの上でやってしまうんじゃなく、極めて現実の世界観の上で、妄想や夢とない交ぜになった形で自然にやってのけてしまう人だったからすごかったんだよね。
そういう感覚を、初めて自覚しながら観た作品でした。

その後、数年おきに発表された映画作品の「千年女優」「東京ゴッドファーザーズ」「パプリカ」、TVアニメの「妄想代理人」。
短編の「オハヨウ」は観られなかったけど、それでもその監督の作品たちを観続けて、常に「アニメのウソ」を表現し続ける、監督のリアルな妄想世界に酔いしれたものです。


当時の俺の感想を挙げれば次の通り。(リンク先)
「PERFECT BLUE」(1998)の感想 【満足度8】
「千年女優」(2001)の感想 【満足度9】
「東京ゴッドファーザーズ」(2003)の感想 【満足度9】
「パプリカ」(2006)の感想 【満足度9】

脚本を書いていた「MEMORIES」の一編「彼女の思いで」も、夢と現実世界の曖昧さという意味では実に今監督らしい世界観の作品ですね。


現在は「夢見る機械」という新作を制作中だったということは知っていただけに、まさかガンだっだなんてことも思わなかったし、亡くなられるなんて事は夢にも思っていなかった。
本当に、本当に信じられない訃報でした。


最後に、監督自身のお別れの挨拶をリンクしておきます。
さようなら」(KON'S TONE)(公式)
公式が重くて見られない場合は…「アニメ監督『今敏』が最後に書いた日記」(ゴールデンタイムズ)


ご冥福をお祈りいたします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする