雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

入学式

2007年04月11日 | 楽しい学校生活
はてさて、ちびくま、中学生になりました。

一昨日は私服で私と2人で中学校へ出かけ、
新しく転任してこられた校長先生と、
障碍児学級担任のK先生と
交流学級担任のS先生との顔合わせ。

昨日は制服を着て私と一緒に中学へ行き、
障碍児学級の同級生になるY君とS君、
障担K先生、ちびくまとY君の交流担S先生、
S君の交流担N先生の合計6人で、
入学式当日の動きをシュミレーションしての
練習をしてもらいました。

そして迎えた今朝。ちびくまは緊張しているのか
硬い表情です。約束の時間に登校していくと、
K先生は昇降口で待っていてくれました。
1階の障碍児学級に荷物を置いて、ちびくまは1人で
別校舎の3階にある交流級の教室へ向かいます。
「1人で行けるかな?場所わかる?」との先生の問いに、
「わかる。大丈夫。1人で行ける」と答えたちびくま、
下から見守るK先生と私たちに気が付いて
ちらっとこちらを見てから、すっと校舎に入っていきました。

夫と私は他の保護者の方々と一緒に受付をして保護者席へ。
小学校の入学式のときは、いつちびくまが泣き出すか、
逃げ出すか、立ち上がるか、声を出すか、とずっと
はらはらしどおしだったのに、今回は三脚を持ち込んで
ビデオ撮影の準備なんかして、余裕もいいとこです。

(でも、中学の入学式で嬉しそうに三脚まで立てて
 撮影しているのは我が家だけみたいでした(^^ゞ。
 「フツーの入学式」が6年遅れで来たのかも(笑))

さて、時間になり、いよいよ新入生の入場。
ちびくま、やはり固い表情ではありますが、きちんと
列に並んで入場してきました。彼はすぐ前を歩いている子とは
別の列に入らなければなりませんが、ちゃんと練習済みなので
間違わずに自分の席につくことができました。

「起立、礼、着席」の号令は卒業式でもずっと練習しましたから
ばっちりです。
「新入生」=「1年生」、「在校生」=「2・3年生」の意味で
あることは、K先生にお願いして事前に説明しておいてもらいました。

入場した新入生は1人ずつ担任の先生に呼名されて立ち上がります。
これも昨日練習済みなのでばっちり。

あとは校長先生の祝辞、教育委員会の祝辞、来賓の祝辞と
祝電披露、在校生代表の歓迎の言葉と新入生代表の誓いの言葉、
最後に校歌斉唱で、無事入学式は終了。

約1時間の間でしたが、ちびくまは保護者席に向かって最前列で
来賓席に一番近い側、という
とんでもない晴れがましい席で、最初から最後まで
落ち着いて着席していました。
途中でもそもそ動いたり、頭や顔を触ったり、大あくびを
していたりしていたのは、まあ例によってご愛嬌ということで(^^ゞ。

でも、これで疲れはピークに達したのでしょうか、
入学式のあとは交流級でのSHRの予定だったのですが、
ちびくま、交流担のS先生のところへ行って、
「今から1ねん1くみ?それともSR(障碍児学級)?」と
訊いたそうです。
S先生が「1年1組で頑張ってみてもいいし、
しんどかったらSRに行ってもいいよ。どちらにする?」と
訊いてくれると、「しんどいのでSRにいきます」と
答えたので、S先生、
「ちゃんとしんどいことが言えて偉いね」と褒めて、
一緒にSRへ行き、障担K先生にその旨を説明してくれました。

そこで、K先生は急遽その時間をちびくま1人のSHRにして
明日からの予定を一緒に確認したり、教室のパソコンで遊んだり
する時間にしてくれました。

おかげで、他の2人の同級生が交流級でのSHRを終えて
SRに帰ってきたころには、ちびくまはすっかり
リラックスして、笑顔を見せるようになっていました。

学校という場ではどうしても「みんなと一緒に頑張る」と
いうことを最大の価値にしてしまう傾向がありますが、
「もう頑張れない自分」に気が付いて、SOSを出せることの
大切さを、交流担の先生も障担の先生もよく知っておられて、
ちびくまのSOSを初日からきちんと受け止めてくださった
ことをとても嬉しく思いました。

自閉っ子の多くがそうみたいなんですが、ちびくまは
ほとんど直感で「自分をありのままに受け入れてくれる人」と
そうでない人を感じ取って、そうでない人にはなかなか
こうしたSOSを出すことができません。
今日の行動を見ていると、ちびくまはK先生のこともS先生の
ことも、「信頼できそうな人」と判断したのだろうと思います。

明日からの中学生活に明るさが見える1日でした。





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