雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

説明会(その2)

2008年01月19日 | 楽しい学校生活
ところで、その説明会には中1の生徒たちも全員参加していました。
説明に立った先生の言によれば、
「教師と生徒、保護者の皆さんとで同じ情報を共有し、
 特に親子での会話の種にしていただくため」
とのことでしたが。

うちの息子は、というと、交流級の列の一番後ろに、
ぽつねんと離れて座っていました。

知らない人が見たら「なんで?」と思われるかもしれませんが、
息子は目立たなくなったとはいえ触覚過敏と聴覚過敏があるので、
狭いところにクラスメートとぎゅうぎゅうづめでいるのは
あまり得意ではありません。
また、みんなの動きを見渡せる位置であるほうが、
落ち着いて行動できるようです。

小学校の卒業式や中学の入学式など、公式の大きな行事のときは
本人も納得し、頑張って決まった席にいたようですが、
全校集会や学年集会など内輪の集会のときには、どうやら
本人が座りたい席で参加してよい、と認めていただいているようでした。

よく「普段から我慢させなければ、我慢できない子に育つのではないか」と
いう話を聞くこともありますが、少なくともうちの息子の場合は、
「ゆるめられるところをゆるめてもらう」ことが
「いざというときに頑張れる」力に繋がるようです。

さて、なんとか説明会も終わり、障碍児学級の教室で息子と
合流しての帰り道。
息子は、私よりかなり先に立って1人で歩いていました。

小学生のときは、授業参観に行った私の膝に乗ってきたり、
私の腕を自分の肩に回させて、べったりくっついて歩いたり
手をつないできたりしていたのですが
中学生になってからというもの、家の外では私から離れて
歩くようになりました。でも、小さいころのように、私を
無視していくのではなくて、要所要所で振り返ったり
立ち止まったりして、離れすぎないように調整しているあたりも
「成長してきたんだなあ」と思われます。

ちょうど、息子と私の間には女の子が3人、楽しそうに
おしゃべりしながら歩いていました。
すると、そのうちの1人が、「あ、あれ、ちびくまくんちゃう?」と
声をあげました。
「あ、ほんまや。呼んでみよ。ちびくまく~ん!」

と、ぎょっとしたように振り向いたちびくま、なぜか
耳をふさいで一目散に駆け出します。
そして、かなり距離をとったところでまた立ち止まり、
こちらを振り返って見ています。

(あ~あ、せっかく友好的に声かけてくれてるのに)
と思いながら後ろから近づいていくと、

「あっ、後ろから呼んだらあかんかったんちゃう?」
「びっくりさせたんかなあ」
「でも、ちびくまくん、こっち見てる見てる♪」
と話し合っている3人。

息子の障碍が自閉症であることや、障碍特性について
特に周りの生徒さんに説明はされていないはずなのですが、
息子のことをよく観察し、よく考えてくれているのだなあ、と
なんだか嬉しくなったのでした。