雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

夏休みの宿題(その1)

2007年08月13日 | 「発達障碍」を見つめる眼
あっと言う間に、8月も半ば。親も子も、そろそろ夏休みの
宿題の出来具合が気になり始める頃ですね。

ちびくま、小学校時代は、塗り絵だとか、簡単ななぞりがきの
課題だとかと共に、家のお手伝いをしたらシール1枚だとか
はみがきがちゃんとできたらシール1枚だとかいう課題を
頂いてきていました。

知的障碍があって、いわゆる「お勉強」の課題が出来ない子にも
生活スキルでもって達成感の持てる課題を、という配慮だと
思うのですが、

これがどうもうちの息子にはうまく行きませんでした。
計算プリントだとか、漢字プリントだとかは、全部とは言えないまでも
学年が上がるにしたがって、そこそこの枚数夏休みの間に
こなせるようになったのですが、

「歯みがきをしたらシール1枚」なんて全く興味なし。
きれいにシールが枡に並んでいても、全部シールが貼れると
きれいに白い歯がならんだ子どもの顔になるようになっていても、
全く興味を示しませんでした。

そもそも、シールを貼るときれいな形になる、というのは
完成した絵の予想ができて、しかもその絵を作ることを
本人が楽しみにできなければ、何のモチベーションにもなりえないわけで。

モチベーションなしに、大嫌いな歯みがきを毎日しよう、なんて
気持ちには、もちろんならなかったようです。

そんなちびくまが、1学期の終わりに持ち帰ったのは、
100マス計算のプリント百数十枚と、そのプリントを綴るための
ファイル、タイムを計るためのストップウォッチ、それに
K先生お手製のタイム記録シートとそこに貼るための
シールの束でした。

ちびくま、4月末にやっと少し学校で勉強らしいことができるように
なったころから、ほぼ毎日100マス計算に取り組んできたのです。
最初は1桁+1桁の足し算のプリント1枚から始まり、
徐々に枚数や種類を増やしていって、1学期の終わりには
足し算・引き算・かけ算・わり算の4種類をこなせるように
なり、それぞれのタイムも始めた頃よりは随分上がってきました。

でも、K先生にとって、それは「算数ができるようにするため」の
課題ではありません。
その証拠に、1学期の間、足し算も引き算もかけ算もわり算も
ちびくまがやっていたのは全く同じ問題でした。
毎日、ある一定の時間、集中して頭を使うこと、そして
目に見えてタイムが上がっていくことで、本人の達成感と
学習への意欲を引き出すための課題、ということのようです。

そして、1学期中取り組んだ、その同じ問題が、それぞれ
夏休みの44日分、用意されていたのでした。
学期中は、自己新記録が出るとシールが1枚もらえ、それが
たまると学校のパソコン室で自由にインターネットが出来るという
ご褒美がもらえるのですが、

夏休み中は1日に足し算1枚、引き算1枚、かけ算1枚、わり算1枚、
計4枚を完成させて、それぞれのタイムを書けたらシール1枚、という
ルールになっていて、それが記録シートに書かれていました。