雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

退院(2)

2006年11月08日 | 入院生活
食事を終えて、車椅子で助手さんに検査室まで連れて
行ってもらいます。
「やあやあ、ごめんよ~。朝退院するはずやったんやろ?
 なんか今日連休明けやから検査が込んでてなあ~。
 今まで休みなしやってん」
今日の担当は初診の日に出会った、よくしゃべる若い先生です。
「いえ、F先生に、今日の回診が終わってから帰るように
 言われましたから」
「あ、そうやな。偉いさんに診てもうといたらいいや。
 って、F先生かて偉いさんやけどな~。
 そしたら、さっそく検査させてもらうわ。やり方は
 こないだといっしょな。あ、でもその前に
 これまでの経過のカルテ、読ませてもらってもええ?」

また「ふ~ん」「ほええ」「なるほど~」とカルテを読む先生。
それから、仰向けに寝たベッドの上で、両腕のあちこち、
両足のあちこちに電気を通されます。

検査機器を操りながら、先生、
「幸いやったとゆうてええんかな~」とぽつり。
「軽く済んで、っていうことですか?」
「そう。ぼくもな、これまで何十人もギラン・バレーの人を
 検査したけど、こんなに軽い人は初めて見るねん」
「F先生もそう言うてはりました」
「そうやろと思うわ。こんなギラン・バレーもあるんやな、って
 勉強になったわ。だから、病気になったんは不幸やけど・・・」
「不幸中の幸い、ということですよね」
「そうや、あんたは運がええわ」

そんなおしゃべりをしながら、20分ほどかかって検査終了。
先生、出た数値をじっとながめて
「あのなあ、この検査で出る数値って、自覚的な筋力の
 回復より少し回復が遅れるねん。だから、別にこの数字やから
 って気にすることないからね」
と、私にむかってにっこり。
(そ、それって、検査結果はあまり良くない、ということですかい)

「もう少し結果を吟味したいから、カルテは後で返す、って
 病棟に言うといて」
という先生にお礼を言って、ふたたび車椅子で病室まで
帰ります。

しばらくすると看護師さんが
「退院許可が出たので、今から会計が清算します。請求書を
 作っているので少し待って下さいね」
と言いに来ました。