雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

おむつばなれ(その1)

2006年08月02日 | Wonder of Autism
タイトルから推察できるとおり、今回はビロウな話ですので、お食事中には読まないでくださいね。

これまでも何度か触れていますが、ちびくまは身辺自立の分野の
遅れがもっとも目立ちます。特に排泄は鬼門でした。

アメリカの養護幼稚園と日本の通園施設、2つの施設での
トイレトレーニング、それに家での排泄の躾(あせって何とか
しようとして、7時間一緒にトイレにこもったことも)にも失敗した結果、
ちびくまは排泄についてはかなり強いマイナスのこだわりを持ってしまい、

小学校に入るころには、布パンツを履くことにも、トイレという場所に
入ることにも強い拒否感を示すようになっていました。
また、紙おむつ以外に排泄することはできず、たとえ紙おむつを履いていても
自宅以外の場所では一切排泄ができない状態が続きました。
日々の学校生活ではもちろん、1泊2日のキャンプですら、1度も
おしっこをせずに帰ってくる始末だったのです。
これは、息子の生活の質に関わる大きな問題でした。

ただ、過去の失敗から、私は息子の気持ちがほぐれることが
この問題の唯一の解決法だと考えるようになりました。

そこで本人の「いやだ」という気持ちは否定せず、先生たちとスクラムを組んで
本人のプライドややる気を少しずつ少しずつくすぐっていった結果、
学校へは布パンツを履いていけるようになり、やがて5年生のとき、
障担と学校のトイレに行って排尿に成功(トイレ記念日)、
そのすぐあとの自然学校では6日のあいだきちんとトイレに行き、
無事に帰ってきました。(2005年6月のブログ参照)
それで自信をつけたのか、ちびくまはその後は「外出先では
トイレ、家では紙おむつ」で排尿するようになりました。

一方、大のほうは、ほとんど進展がありませんでした。
今年の5月、訓練会の宿泊先のトイレで1度だけ成功したものの、
その後はまた紙おむつのなかに戻ってしまいました。

ところが、6年生になって急に縦にも横にも伸びたちびくま、
一番大きいサイズの紙おむつが、ビキニブリーフよろしく
ぴちぴちパツパツになってきてしまいました。お腹や太ももに
ゴムがくいこんだあとが真っ赤になり、暑くなってきてからは
本人も不快なのか、脱いでしまってフリ○○で遊んでいることも
多くなりました。

これはそろそろ紙おむつ卒業のチャンスなのかもしれない、と
私は考えました。そこで「ちびくまくんが大きくなったので
ダイパー(紙おむつ)が小さくなっちゃったんだねえ。
でも、もうこれより大きいダイパーはないから、今お家にあるのが
なくなっちゃったら、アンダーウェア(布パンツ)にしないとねえ」
と話をしました。

これまでは紙おむつを切らしたら大変という気持ちと少しでも
安く買おうという気持ちがあって、いつも紙おむつが買いだめして
あったのですが、ここはぐっと我慢、もう追加は買わずに
ストックを使い切った時点での切り替えを目指すことにしました。

そして、ちびくまに毎日、でもさりげなく、「ああ、ダイパーが
あとこれだけしかないわ。これがなくなったらアンダーウェアにしないと」
と減っていく在庫を確認させ、最後の1袋になったときには
「この袋がなくなったらダイパーはおしまいです」と宣言しました。

ちびくまは、「ぼくはダイパーがいいです。アンダーウェアは
はきたくない」と主張しますが、
「だってこれより大きいのは売ってないから、ちびくまくんが
はけるダイパーはもうありません。これからはアンダーウェアを
履いてね。」とこちらもきっぱり。

その上で小さな声で「じゃあ、これからはちびくまくんはアンダーウェアの
中でおしっこやうんちをするのかなあ」とひとりごとのようにつぶやいてみると

「あるべき姿」にこだわりのあるちびくま、すかさず
「アンダーウェアのなかでおしっこやうんちはしません!」と
言い返してきます。
「え?じゃあ、どこでするの?」と訊いてみると
「トイレです!」

「ええっ?でもちびくまくんはトイレでおしっこやうんちはできないでしょ?」
「できる!ちびくまくんは、トイレでおしっこやうんちができる!」

・・・しめしめ。
かくて「完全おむつばなれ」を目指して、ダイパー在庫のカウントダウンは
進んでいったのでした。