千字のおもい


徒然のことを千字を超えずに載せていきます。

冬の句UP

2024年02月04日 | 俳句をつくる
今日は立春。地震、飛行機災害と一緒に迎えた新年だったが、能登半島地震の災害跡は未だ片づけられていない。
そんな中の立春、日差しもあり春らしい天気になつているが、残り大半の1年、穏やかな日々であって欲しい。
二十四節気の今年の冬の句をUPする。





冬の句一覧 2023・11・8~2024・2・3

昼長きへ変わる冬至の南瓜食ふ
極月の地下鉄誰もが無口にて
ワンコインのワインを買って十二月
書に耽り午餐遅れる冬の昼
終バスに乗客ふたり冬の月
神の居ぬ二人にイブのショートケーキ
ひい婆の鼻のクリームクリスマス
十二月白杖の行く青信号
大根煮を一番に取るバイキング
数へ日や残る齢の思はるる
人多く真直ぐ歩けぬ歳の市
年の瀬のトイレの詰まり通りけり
過ぎ去りしひととせ思ふ寒北斗
ジャスミンの香る仕舞湯年惜しむ
数え日やからおけ唄ひ納めとす
メモ書きを一つずつ消す年用意
両輪に車止め置き初荷積む
熱燗に触れし指先耳たぶに
終バスに乗客ふたり冬の月
人死ねば凍て夜の電話けたたまし
窓揺する夜の木枯し遠のきぬ
死に体の翁ベンチの日向ぼこ
遠来の友と寝起きの冬ぬくし
居酒屋の更地となりぬ雪催
雑踏を背に電話の歳の市
踏台の天板に立ち飾る注連
日の昇る人出まばらの初詣
人日や入れ代へのある非常食
くる年の老ひの朝寝に来訪者
棹しなる初売の旗開店前
注連縄や玄関に日の満ちゐたり
雪催口中に飴転がして
目交ぜしてゴールへ走るラガーマン
着膨れて準備体操老人会
ほのと吹く風に蓑虫父思ふ
朝市の焼牡蠣啜る紅の口
外灯をすり抜け面に千の雪
出始めのシャワー冷たし一番風呂
妻ありし日を思ふ夕の根深汁
マスクせぬ顔もまばらのショウウインドウ
いっせいに吹かれ地を飛ぶ落葉かな
声高にインフル予防の接種者を
散髪のうなぜに触るる小春風
冬麗の歯医者帰りの散歩かな
喪服着て映る鏡に雪催
牛鍋の半煮えの肉つまみけり
伐採の庭を吹きぬく冬の風
身をよじり風をこらへる冬椿
給食費ゼロと幟に冬の風
陽の翳りベンチに跳ねる霰かな
一人寝の眞夜に寝覚めの電気毛布



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2 コメント

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Unknown (大ース)
2024-02-05 14:41:31
大変な年明けでしたね。それでも何とか乗り越えようとするのが人間の力なのですかね。
いつも読ませていただいてます。今回は注連縄に一票です。わびさびより上向き元気明るさを今の私は感じたいようです。
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Unknown (千字)
2024-02-06 14:39:02
お元気そうで何よりと思います。
今のところ災害は自分自身に降りかかっていないが、いつ、何があるか分からない昨今です。気を付けなければと思っています。
返信する

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