おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

開田高原蕎麦ツアー/時香忘

2012年05月27日 | 蕎麦
蕎麦好きの面々が集結し
開田高原方面へ旅立ちました。
もちろん目的は開田高原のお蕎麦。
始発のバスに乗って意気揚々と家を後にしました。


まず初めに向かったのは
非常に人気の高い「時香忘」さん。
週末は行列必至という噂でしたが
この日は全国的に運動会が開催されていて
多くの家族は校庭で我が子の勇姿を見届けているのでしょう。
お陰様で道中は渋滞も無くスムーズに進み
お店も12時少し前でしたが待たずに着席できました。
本当にラッキー。









新緑に満たされたロケーションに
気分が高揚するのを止められません。


限定10食の「夜明け蕎麦」は既に完売。
スタンダードな「おやまぼくち蕎麦」をオーダー。



本山葵が4人で1本提供されました。



たっぷりおろします。贅沢。




薬味は晒し白葱




幻のおやまぼくち蕎麦

「おやまぼくち」という山菜の葉脈を
0.12%程つなぎに使って
通常の10倍以上の時間をかけて捏ね上げるそう。
無骨、という表現をしたくなる程
ごつごつしてワイルドな風貌です。



極粗挽きらしくホシが点在。
麺から所々せり出しています。


そば茶の香りに負けない芳香。
そして青ささえ感じるフレッシュな味わい。
噛み締めるとホシが歯に当たり
ジョリッという食感もしばしば。
噛んだ後は蕎麦の香ばしい香りが鼻から抜けます。
良質な穀物をいただいている、という感じ。
独自路線をきわめてますね。




蕎麦汁

鼻を近づけると節系の香りがフワッと立ちます。
口に含むと色のインパクトを裏切る優しさ。
甘さはほとんどなく
醤油もちゃんと主張しているんですが
何か一つが際立つ、ということがないんです。
そしてひと味、他では感じたことの無い味が。
嫌みではないのですがフルーティな酸味というか
節や昆布ではないものを感じました。
後で調べたら干したシメジ系の茸も
出汁引きに使っているそう。
それが独特の風味を創りだしているのですね。




極粗挽きの別立て蕎麦湯

お粥みたいな重量感。
副産物、というより
一つの料理として成立します。



まぎれもなく蕎麦だ、これは。




人の心をゆらす蕎麦を打ちたい
ただひたすら…
手間暇を惜しまず…



お店のリーフレットに書かれた
店主の熱い思い。

その思い、しかと伝わりました。
正統派かと問われると疑問ですが
そもそもある一定レベル以上の蕎麦に
正当とか邪道とかあるのか…?
最近様々なお蕎麦をいただいて分からなくなりました。
美味しいのが正当、としておきましょう。
逆に真の邪道はよく分かるようになりました。
粗悪な素材を使った蕎麦(蕎麦と呼びたくない)
もう身体が受け付けなくなっています^^;


いいお蕎麦をいただくと
自然に笑顔がほころびます。
ごちそうさまでした。



時香忘(じこぼう)
長野県木曽郡木曽町新開芝原8990
TEL/0264-27-6428
火曜日定休


さあ、次の目的地へ出発!