まちみちふうけい

四角い枠に切り取られた風景は一瞬のもの、そんな一瞬を追い求めてこれからも相棒と走り続ける・・・

No.1357 気分が開放できる場所と時間と作品と

2020-06-22 11:06:56 | 日記
よろしくお願いします。





感染症渦で自粛ムードだった世間も、県境越えが可能になったりプロ野球が3ヶ月遅れで開幕したりでやっと日常を取り戻そうとしています。高校野球も各都道府県で独自大会の方式が決まりつつあります、奈良県はトーナメント方式、9回同点で10回タイブレークを実施、コールドゲームはこれまで通りと決まりました。いや~、正直決定変更のニュースに関してはあまり期待してなかったのですが、県高野連の方々、よく頑張ってくださいました。
自分(一人称)の方は先週から仕事に復帰しました、まだ早いのでは、とも言われましたが、痛みはほとんどなく膝の曲げ伸ばしも少しずつやっています。復帰初日はいろいろな人から、無理しない様に、と言われましたが、今はその言葉をしみじみと感じながらやってます。階段の上り下りはまだ辛い状態、まあ辛いと言うよりも怖いってところでしょうかね、気持ち的なものはこれから克服していかなければ自転車に乗ることはできませんからね。


さて、映画館も再開して約1ヶ月、ただし上映作品はリバイバル作品が多く、見たい新作の方はまだ上映日は決まってない状態です。高の原では「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」を上映していて見に行きたかったのですが、さすがにこの状態では行くことはできなかった、今週になってやっと行けるかな~と思ってラインナップを見ると上映はもう終わってしまっていた。今は自転車に乗れないから映画でも、と思っていたので近辺の映画館を検索するとラインナップで気になった作品がこれ↓↓↓



全然知らない作品だったが作品の繊細を見ると監督が奈良市出身で、撮影も奈良で行われたとのこと、や~、全然知りませんでした。



奈良の風景が映るとなるとやっぱり見に行かなければと思い高の原へと行ったのですが、シネコンも感染症渦の影響で何か物々しい雰囲気。エリアは柵が為されて自由に入ることができず、入口では立ち止まって体温チェック、もちろんマスクは着用、入ってすぐの所で手を消毒してからチケットを購入する。柵があるから出ることはできず・・・係員さんに言ったら出させてもらえるかも・・・、仕方がないので時間までロビーの座席で待つことに、ここももちろんソーシャルディスタンスで間隔が設けられている。退屈な時間は予告編でも見ようかと思ったが、館内のモニターでは地味な映像が写っているばかり、自粛期間は終わっても派手な宣伝は差し控えると言ったところか。やがて開場時間となり上映館へ、客入りは4~5人程度、まあそんな感じだとは思いましたが・・・。






写真1枚目にある3人の若い子たちがメインキャストなのですが、全然知らない子ばかり。その他のキャストでも知ってると言えば、昔戦隊もので変身していた人と『相棒』の風間杜夫がゲストの回で悪役をやっていた女優さんくらい。真ん中の子が主演と言うことですが、昨年の東京国際映画祭ではタイトルを受賞しているとのことで期待はできそうです。

映画の内容、ネタバレしない程度に。主人公ははっきり言って見ていて腹がたってくるくらいのガキです、それは家庭環境や反抗期もあって仕方ないところ。その鬱憤はクラブ活動の陸上で発散させているが、ワンマンぶりと強いゆえにあまり練習しないことから、他の部員からは鬱陶しがらるている。同僚の部長の子・・・写真1枚目の左側の女の子・・・はおとなしい性格で、彼女の実力を認めていることもあって何も言うことができない。主人公の両親は3年前に離婚して、その時に大好きだった弟と離ればなれになってしまう、ところがある日スーパーで弟と再会、そこに嫌いだった母親が現れるがそこにいっしよにいたのが・・・








まあ、ネタバレになってしまいましたね、しかしそんなむかつく言動や行動ばかりの主人公の女の子が、弟にだけは優しい笑顔を見せてくれます。しかしそんな時間は長く続かない、厳しい現実が彼女を追い詰めます、家庭生活も学校もクラブ活動もすべてが彼女の手から離れて行きます。そんな八方塞がりになった彼女の救いになるのが弟と・・・、そしてクラブに戻った主人公は大会のリレーで三走を務めることになります、とまあそんな感じです。

奈良で撮影されたとのことで、馴染みの場所もたくさん出てきました。猿沢池の53階段、若草山、ミナーラ(元はイトーヨーカドー)、三条通り、東向通りなど。主人公が通う学校は奈良市の伏見中学校で行われたとのこと、ここはオリンピックの金メダリストを輩出した学校です。物語のキーポイントになる場所は天理市のJR天理駅に近い所、この前川巡りで行ってきた所だったので、またその時に取り上げることになると思います。クライマックスとなる大会のリレーのシーンは鴻池のならでんフィールド、映画のHPではここでラストシーンが撮影されたとのことですが、そのシーンが2分22秒にわたるワンカットのシーン、はっきり言ってここは泣けます、これまでの主人公の傍若無人な振舞いすべてを消し去ってしまう、これまでの彼女の苦悩がすべて解放されるかのようなシーンです。主人公を演じた吉名莉瑠さん、さすがにタイトルを受賞するだけある演技を見せてくれたところですが、まだまだ無名の新人さん、これから先もいろいろな所で名前を見ることになる女優さんになっていってほしいところです。3月の『新聞記者』以来久しぶりの映画でしたが、さわやかな気分で映画館を出ることができました、さて、次は何を見るかな・・・、今回もご覧いただきましてどうもありがとうございました。・・・・・・・・・・・まちみち