不幸な過去や災難にあった人を家族として温かく受け入れいく。その気持ちが料理旅籠としてお客に対する接遇にも表れて相乗効果となって発展していきます。しかし、火事に続いて地震にも襲われます。
高級料亭と大衆食堂である茶屋を営んでいます。茶屋の板頭は地震の翌日、魚を買い入れていた漁師とその息子が亡くなり、女房だけが生き残って茫然としているところに出くわします。気の毒に思い、自宅に住まわせました。その女は何歳か年上で、背は低く見栄えが悪い上に亡くなった漁師の子を孕んでいました。板頭は結局、おりきのはからいで祝言を挙げます。
雪割草は、雪の下でも常緑の多年草、三角草のことです。
別の漁師の息子が寺小屋で開花し、ついには金にあかせて御家人株を買った大店の娘と結婚し、武士になります。しかし、悪性腫瘍のため若くして亡くなります。一膳飯屋を手伝う生みの母は世をはかなみ菩提を弔うため、お墓のある寺の門前の茶店で働くことにします。禍福はあざなえる縄のごとし、しかし、真実はいつくしみ、助け合う人と人のなかにあります。そのように、物語は進行します。
さらに続きが3冊出ているようですが、まだ、入手していません。
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