米国株、ダウ反落 32ドル安 スペイン支援めぐる不透明感で

米国株、ダウ反落　32ドル安　スペイン支援めぐる不透明感で

【ＮＱＮニューヨーク＝横内理恵】２日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比32ドル75セント（0.2％）安の１万3482ドル36セントで終えた。

財政問題を抱えるスペインが早期に欧州連合（ＥＵ）に金融支援を要請するとの報道を受け買いが先行したが、目先の利益を確定する目的の売りが次第に優勢になった。

　ロイター通信がスペインが来週にも支援を要請すると報じたことを手がかりに買いが先行した。

その後、スペインのラホイ首相がすぐには支援を要請しない方針を示したと伝わった。

スペイン財政問題をめぐる不透明感が改めて意識され、徐々に売りが広がった。

　一方で、下値も堅かった。

５日発表の９月の米雇用統計を占ううえで注目される全米雇用リポートがあす３日に発表されるため、積極的に持ち高を一方向に傾ける動きは乏しかった。

　ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は３営業日ぶりに反発し、同6.51ポイント（0.2％）高の3120.04で終えた。

　ニューヨーク証券取引所（ＮＹＳＥ）の売買高は約６億株（速報）。

ナスダック市場は約15億8000万株（同）。

業種別Ｓ＆Ｐ500種株価指数（全10業種）では、「素材」や「一般消費財・サービス」など３業種が下落、「ヘルスケア」や「公益事業」などが上昇した。

　９月の新車販売台数が予想に反して減少したフォード・モーターが下落。四半期決算が市場予想を下回った肥料大手モザイクにも売りが優勢だった。

業績見通しを下方修正した衣料のエクスプレスが急落。

９月の既存店売上高が市場予想を上回った若者向け衣料のズーミーズも下げに転じた。

ニューヨーク州司法当局が、住宅ローンの不正に絡んで民事提訴した米金融のＪＰモルガン・チェースは小幅安で終えた。

　一方、４日夕からＳ＆Ｐ500種株価指数の構成銘柄に加わることとなったペット用品チェーンのペット・スマートが上昇。

欧州通信大手ドイツテレコム傘下の米携帯通信大手ＴモバイルＵＳＡと合併を協議していると伝わったプリペイド携帯のメトロＰＣＳコミュニケーションズが大幅高となった。

ＣＭＥ日経２２５先物　８７９０円