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白血球減少症治療薬による白血病、MDSの発症

2007-02-13 | 支持療法
Journal of the National Cancer Institute2007年2月7日号によると、閉経後リンパ節転移を有する初期乳癌患者において、術後化学療法のみを受けた患者に比べ、化学療法+Neupogen® (filgrastim)-G-CSF:顆粒球コロニー刺激因子-または Leukine® (sargramostim)-rhu GM-CSF:顆粒球マクロファージコロニー刺激因子-投与を受けた患者は、2次的に急性骨髄性白血病(AML)と骨髄異形成症候群(MDS)を発症するリスクが高かった。刺激因子は、さまざまな癌において化学療法による好中球(白血球)減少症に用いられるが、この20年間、組み換え骨髄刺激因子の使用は2次性白血病の誘発が懸念されつつ、裏付けるデータが不足していた。今回の報告では、ステージ1~3の5510人65歳以上の閉経後乳癌女性を対象に、906人が刺激因子投与を受け、そのうち全体の1.77%がAMLとMDSを発症した。投与なしの群では1.04%だった。
ただし、このデータでは受けた化学療法の強度なども判明せず、刺激因子が原因かの判断はできない。付随のエディトリアルでは、2次性癌の発症よりベネフィットはずっと大きいと書かれている。ニュース原文記事より抜粋
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