がんの情報Tips

海外のがん情報を紹介。『海外癌医療情報リファレンス』https://www.cancerit.jp/関連ブログ。

癌における概日リズム(サーカディアンリズム)

2008-02-28 | 癌の経路・因子
地球の24時間自転周期に似たバイオリズムである概日リズム(サーカディアンリズム)がさまざまな方法で癌に影響を与えていることを示す動物実験や臨床試験によるエビデンスが増えている。 いろいろな種類のマウスによる実験では、概日リズムの混乱により様々な癌の発生率が増加することが示されている。また、疫学的調査では、昼夜シフト制で働くために概日リズムが狂った女性の乳癌と男性の前立腺癌の発生の上昇が判明した。 . . . 本文を読む

【FDA新承認】アバスチン乳癌

2008-02-25 | FDA新承認
2008年2月22日 アバスチン(ベバシズマブ)が、パクリタキセルとの併用でHER-2陰性の転移乳癌の第一選択治療としてFDAに承認された。多施設ランダム化第3相臨床試験(E2100)の結果、アバスチン+パクリタキセル群では、パクリタキセル単独群に比べ無進行期間は11.3vs 5.8ヶ月であった。副次評価項目である全生存率はアバスチン群で1.7ヶ月延長された。アバスチン併用群では病勢進行および死亡 . . . 本文を読む

医学誌論文4月から全公開

2008-02-23 | トピック
国立衛生研究所(NIH)は、ピアレビュー医学雑誌に掲載されるNIH出資のすべての研究論文を4月からPubMed Centralで無料公 開する方針を明らかにした。 PubMed Central 一般の人々、医療従事者、教育者、研究者、他に向けて、すべてを公 開することは科学の進歩および人類の健康に貢献するものである。 300以上の科学誌が賛同しており、その中には12ヶ月以内の差し止め期間 が設定 . . . 本文を読む

『ビッグ・ファーマ―製薬会社の真実』

2008-02-15 | トピック
著者は元New England Jouranl of Medicine編集者医師マーシャ・エンジェル氏 米国の医療の現状に対する告発と提案  【1】製薬会社が作り出しているのはゾロ新薬ばかりで、画期的新薬はわずかしかない・・同じ種類の薬剤を比較する臨床試験がほとんど行われない。実際に比較した例では古い薬剤が一番有効であった。 【2】本来規制するはずの製薬業界に、FDAが隷属している・・審査費用を製 . . . 本文を読む

DAVANAT(ダバナット)末期大腸癌で生存期間延長

2008-02-12 | 大腸癌
 14人の末期ステージ大腸癌患者におけるDAVANAT(ダバナット)の第2相試験結果が本日報告された。化学療法(5FU、ゼローダ、イリノテカン、オキサリプラチン)や生物製剤(アバスチン、アービタックス)治療にも進行した患者で、生存期間中央値を6ヶ月以上延長した。うち2人は2年以上生存し、一人は今日も生きている。DAVANAT(R)は、以前の第2相の報告では、20人の末期ステージ患者において5FUと . . . 本文を読む

放射線による線維症の予防・治療薬(続

2008-02-08 | 癌全般
肺は非常に放射線感受性が高く、放射線治療を受ける多くの患者で腺維症や肺炎が起こることから、その発症が適切な線量を照射する妨げにもなっている。これまでさまざまな研究が行われてきた。 インテグリン変換増殖因子beta axisは線維症の発症にかかわっており、インテグリンβ6をブロックすることにより、胸部毒性を予防、および恐らく修復することも可能であると大49回ASTRO年次総会で発表された。今回の研究 . . . 本文を読む

タルセバ/セレブレックスの奏効を予測するバイオマーカー

2008-02-06 | 肺癌
UCLAの研究者らによる非小細胞肺癌(NSCLC)患者における分子標的薬タルセバと抗炎症剤セレブレックスの併用療法の結果(以前の研究はこちら)をJournal of Thoracic Oncology誌2008年2月1日号で発表した。 第1相試験で、すべての治療オプションに奏効しなくなった進行NSCLC患者のうち、50%の患者で30%以上の腫瘍縮小または病勢の安定が認められた。UCLA研究者らは . . . 本文を読む

放射能毒性から保護する薬剤(アミフォスチンの5000倍)

2008-02-04 | 癌全般
スタートレックIIに予言されたような放射能暴露に対処する薬が、ライス大学ジム・ツアー氏らとヒューストンにある2つの施設、M.D.アンダーソンがんセンターとヘルス・サイエンスセンターによって共同で開発されている。 ツアー氏らは、この薬剤を放射能暴露の30分前にマウスに投与した結果、現在最高の放射線保護剤の5000倍もの効力を持つことがわかった。国防省は原爆に被爆した人体に有効な方法を探していた。 放 . . . 本文を読む