がんの情報Tips

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肺癌とエルロチニブ-どのような患者に有効か

2008-10-28 | 肺癌
(略)NCIはその患者選択の指針を立てる上で役立つ可能性のあるMARVEL(肺癌におけるエルロチニブマーカーの実証試験)という臨床試験を開始した。この試験はエルロチニブ奏効の予測バイオマーカーとして、肺癌の上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)の遺伝子コピー数の増幅が有効であることを検証することを目的とする。最近の複数の研究は、エルロチニブがこの「増幅」遺伝子をも持つ患者に有効なことを示唆している。こ . . . 本文を読む

癌患者における血栓予防

2008-10-22 | 癌全般
ロチェスター大学医療センター他、複数施設が、外来での新たな化学療法剤の使用に伴い、命にかかわる血栓の問題に取り組んでいる。当該施設は、National Heart, Lung and Blood Instituteから支援を受け、低分子へパリン(ダルテパリン)が、外来化学療法を受けている癌患者において肺塞栓症や静脈血栓塞栓症などを予防するかどうかの臨床試験を行う。 最近まで、医師は血栓リスクの高 . . . 本文を読む

1B期非小細胞肺癌に対する術後補助化学療法による生存率改善は認められない

2008-10-16 | 肺癌
1B期非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対する術後補助化学療法の効果を評価する目的でデザインされた唯一のランダム化試験であるCALGB 9633の長期成績によると、中央値6年の追跡調査後、パクリタキセルとカルボプラチンの併用療法による生存率の改善は認められないということである。 Journal of Clinical Oncology誌の 9月22日号オンライン版に掲載されたこの試験結果は、2004 . . . 本文を読む

乳癌の予防(出産と授乳)

2008-10-10 | 乳癌
オックスフォード大学の癌専門医で、Cancer Research UKの癌疫学班を率いるベラル教授は、10月5日、乳癌の原因は十分に知られており、ワクチンや予防薬は実現性があると述べた。多くの乳癌が出産に関連したホルモンの変化により引き起こされると延べ、莫大な資金が新薬開発に費やされているが、ほとんど誰も予防に目を向けないことを指摘した。治療や診断の向上は乳癌の死亡率を低下させたが、それでも多くの . . . 本文を読む

ビタミンCサプリメントは化学療法の効果を下げる

2008-10-06 | 癌全般
Cancer Researchの10月1日号掲載のスローンケタリング記念がんセンターによる研究によると、前臨床実験でビタミンCは抗癌剤の有効性をかなり減少させたという。癌の治療中のビタミンCの使用は論議を呼んでいいる。いくつかの研究でビタミンCが酸化を防止することから癌患者にとって、それが有益であるかもしれないと示唆された。 しかし、一部のクラスの化学療法剤は、酸素分子から分離し、細胞内の他の分子 . . . 本文を読む

ほとんどの癌臨床試験結果は発表されない

2008-10-01 | 癌全般
 9月15日号のThe Oncologist誌に掲載された調査によると、登録された癌臨床試験の試験結果がピアレビュー誌に発表されるのは5件のうちの1件にも満たない、ということである。今回の調査結果は癌臨床試験における出版バイアスへの懸念を提起するものである、と著者らは述べている。 フレッド・ハッチンソンがん研究センターおよびワシントン大学のDr. Scott Ramsey氏とDr. John S . . . 本文を読む