がんの情報Tips

海外のがん情報を紹介。『海外癌医療情報リファレンス』https://www.cancerit.jp/関連ブログ。

臨床試験のボイコットを呼びかけ

2006-02-24 | トピック
権威ある医学誌New England Journal of Medicineの編集者Drazen氏は、臨床試験担当医師らに対して、試験を登録するための法的義務の精神を十分満たしていない製薬企業スポンサーの試験をボイコットするように呼びかけた。 今週(2005年12月30日)のジャーナルでNIH(米国国立衛生研究所)の研究者らは登録済み臨床試験の多くが重大な情報を明示していないことを指摘した。時には . . . 本文を読む

リツキシマブ維持療法、緩慢性NHLの生存を顕著に改善(UK)

2006-02-24 | 血液、リンパ腫etc
緩慢性非ホジキンリンパ腫(NHL)患者に2年間のリツキシマブ維持療法を施行することで生存を顕著に延長した。初期治療に関係なく、無進行生存期間を約2.5年延長した。しかも死亡のリスクはリツキシマブ維持療法を受けない郡に比べて半減した。「緩慢性NHLに対するこのような顕著な結果は30年間で初めてであり、今後標準治療となるだろう。」とRoche社のCEOは述べた。この結果は昨年終わりに行われたASHで発 . . . 本文を読む

脳転移の全脳照射+増感剤2種

2006-02-24 | 脳腫瘍
主に肺癌、乳癌からの全脳照射(WBRT)の2種類の増感剤の第3相臨床試験結果。 前回の試験で特に肺癌患者の脳転移に良好な結果が期待されていたXcytrinだが、今回のSMART試験で主要、二次エンドポイントともに達成できなかった。2005/12 肺癌、乳癌などの患者の脳転移に対する全脳照射にEfaproxyn(efaproxiral)を加えた第3相試験REACHにおいて、Efaproxynは肺 . . . 本文を読む

ゼバリン(Zevalin)警告レター

2006-02-20 | 血液、リンパ腫etc
2005年12月15日FDAレター FDAは、多くのリスク情報が省略されていたとしてゼバリンのリーフレットは誤りであり、FDAの規定を侵しているとBiogen Idec.Incに通達した。ゼバリンの初版のリーフレットは規定の時期にFDAへの提出も行われていなかった。 ゼバリンの薬剤添付書の「好中球100,000立法㎜3未満の患者に治療してはならない」「イットリウム90ゼバリンの許容最高用量は32. . . . 本文を読む

グリベック長期服用における薬剤相互作用

2006-02-17 | 血液、リンパ腫etc
グリベック(イマチニブimatinib)は、2001年からインターフェロン抵抗性となった成人の慢性骨髄性白血病(CML)の全ステージの治療に承認されている。また新たに診断された慢性期のCML、小児ではインターフェロン抵抗性または造血幹細胞移植後の再発に承認されている。National Comprehensive Cancer Network (NCCN)の標準的治療法ガイドラインによると、イマチニ . . . 本文を読む

免疫(マクロファージ)と腫瘍促進作用

2006-02-15 | 癌全般
1.マイタケD-フラクションは血管新生を促進する/神戸薬科大 悪性腫瘍の血管新生におけるマイタケDフラクション/ われわれは、マイタケ(Grifola frondosa)抽出D-フラクションが免疫適格細胞を活性化し、抗腫瘍作用を示唆すると以前報告した。D-フラクションは生体内で血管新生を誘発、生体外実験では血管内皮細胞の増殖能力と転移能力を高めることが観察された。D-フラクションは血漿中の血管内皮 . . . 本文を読む

HIF-1(低酸素誘導因子)阻害

2006-02-11 | 癌の経路・因子
HIF-1(低酸素誘導因子)とは、血管新生阻害によって引き起こす腫瘍周辺の低酸素環境において腫瘍細胞が生き延びるのを可能にする蛋白質であることから、『抗血管新生の泣き所(アキレス腱)』と呼ばれる。  Duke Univ.放射線科原文2005/8 HIF-1はVEGF、bFGF他40以上の血管新生促進因子の産生スイッチを入れる『マスタースイッチ』である。HIF-1をブロックすることにより、血管新生を . . . 本文を読む

BiovaxID(TM)リンパ腫ワクチン

2006-02-08 | 血液、リンパ腫etc
BiovaxIDの悪性度の高いNHLマントル細胞リンパ腫患者におけるNCI支援の第2相臨床試験のデータによると、追跡期間中央値3.8年で89%の生存率を得た。通常この疾患の患者の3年生存率は50%である。Nature Medicine (Nat Med.2005; 11(9):986-91)に発表。 シングルアーム、オープンラベル試験で、26人中23人がリツキシマブを含むEPOCH-Rレジメン6サ . . . 本文を読む

FDA安全性情報【ヒドロキシウレア】

2006-02-07 | FDA安全性情報
Hydrea、 Droxia  (hydroxyurea、ヒドロキシウレア カプセル) 2006年1月26日  Bristol-Myers Squibb社は、血管の潰瘍や壊疽(えそ)などの皮膚血管毒性の記載のため、処方情報の警告(WARNINGS)と有害反応(ADVERSE REACTIONS)セクションの改訂を医療従事者に通達した。この毒性は、ヒドロキシウレア治療中の骨髄増殖性障害のみられた患者 . . . 本文を読む

乳管投与による早期乳癌化学療法

2006-02-02 | 乳癌
先日の卵巣癌IP(腹腔内)投与の著しい好結果に続き、乳癌でも乳管への直接投与の試験が始まったようです。 ほとんどの乳癌は乳管の上皮細胞から発生することから、ジョンズホプキンス Kimmel癌センターの研究者らは、乳頭から毛髪大のカテーテルを挿入し、発生源である乳管に直接投与することを試みた。Cancer Research1月15日号に発表された。早期乳癌は、非浸潤性乳管癌(DCIS)と呼ばれ、放 . . . 本文を読む