がんの情報Tips

海外のがん情報を紹介。『海外癌医療情報リファレンス』https://www.cancerit.jp/関連ブログ。

細胞内の血管新生阻害は深刻な副作用を起こす

2007-08-27 | 癌の経路・因子
長期間、細胞内部からの血管新生治療を行ったマウスでは、重篤で致死的な有害事象を発症する恐れがあることをカリフォルニア大学ジョンソンがんセンターの研究者らが証明して8月24日Cell誌に掲載された。腫瘍増殖を促進する血管内皮増殖因子(VEGF)シグナリング経路をブロックする新薬アバスチンは、内皮細胞の外部から血管新生を阻害する。アバスチンで約5%の血栓関連事象が起こる。研究者らは、最近第3相まで進ん . . . 本文を読む

熱治療HIFU(高密度焦点式超音波治療)による免疫刺激

2007-08-22 | 癌全般
デューク大学のHIFUによる限局性および転移性腫瘍の治療の研究が進められている。高周波超音波によって熱治療をもたらす超音波による焼灼療法である。この度デューク大学の動物での研究によると、腫瘍を振動させることによって腫瘍細胞の細胞膜を破り、細胞から内容物を吐き出させることがわかった。そのことにより、癌の侵略に対して免疫機能に援助を求める警鐘を鳴らし始め、白血球の産生へ誘導する。 「われわれは、Mi . . . 本文を読む

統計学評価の落とし穴-相対リスク

2007-08-18 | トピック
健康ベネフィットとリスクの評価認識を新たにすべき ―コレステロールと心臓病の関連はどのくらい確かなものか? 乳癌と前立腺癌の定期健診はこれらの疾患による死亡率を顕著に低下させるのか?― 30年以上健康と環境リスク評価に携わってきたジョンズホプキンス大学環境科学教授らが共著書『The Illusion of Certainty:Health Benefits and Risks』を出版した。彼らの見 . . . 本文を読む

頭頚部癌の診断にオーラルリンス

2007-08-16 | スクリーニング
 オーラルリンス(洗口剤)を口に含み、ゆすいで吐き出すだけで90%の確率で頭頚部の扁平上皮癌を診断することができるという画期的なスクリーニング法がマイアミ大学シルベスター総合がんセンターによって2007年4月AACRで報告された。これは前立腺癌におけるPSA検査以上に有効な検査になるとのこと。 頭頚部癌の診断は大変難しく、通常身体診察で行われるが、専門機器が必要で、それを用いたとしても、初期の小さ . . . 本文を読む

放射線画像検査に対する警告

2007-08-07 | スクリーニング
専門医より推薦いただきましたー CTスキャンや内部放射線は様々なメリットが得られる革命的検査法である。しかし、現在では最も強力で危険性の高い電離放射線に米国人は記録的な量の被曝を受けている。 1980年から2006年では、一人あたりの検査による医療放射線は600倍に跳ね上がったことが新たな研究で示された。CTは、米国で放射線を用いる医療行為の12%であるが、その被曝する放射線量でいえば半分にあた . . . 本文を読む

リンパ球数により小児白血病患者の生存が予測可能

2007-08-02 | 血液、リンパ腫etc
MDアンダーソンがんセンター記事(日本語訳全文)7月7日 テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究者らは、5月5日(土)の全米小児血液腫瘍学会年次総会において、一回の簡易な血液検査によって急性白血病の小児および若年患者の再発と生存を予測することができる、と報告した。(略) 「化学療法、免疫調整剤、および経口サプリメントを用いて免疫システムを調整することにより、患者自身が白血病と戦う力を向上 . . . 本文を読む