がんの情報Tips

海外のがん情報を紹介。『海外癌医療情報リファレンス』https://www.cancerit.jp/関連ブログ。

FDA承認:Sprycel (dasatinib)白血病(CLL、ALL)

2006-06-30 | FDA新承認
2006年6月29日 FDAは、Bristol-Myers Squibb社のSPRYCEL(dasatinib、BMS-354825)を慢性骨髄性白血病(CML)の経口治療薬として迅速承認、また、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)には通常承認した。両承認は、グリベック (イマチニブ)などの以前の治療に抵抗性または不耐性となった患者に適応される。この治療は白血病細胞の抑制不 . . . 本文を読む

グレープフルーツジュースの相互作用

2006-06-28 | 支持療法
ノースカロライナ大学の研究で、ある種の薬の効果を増強する相互作用をもつグレープフルーツジュースの成分が同定されたことがAmerican Journal of Clinical Nutrition5月号に発表された。 10年前ごろから、血圧降下剤やコレステロール降下剤などある種の薬を処方する際、医療者は患者にグレープフルーツジュースは避けるように伝えてきた。これら影響のある薬は、腸内で吸収される際に . . . 本文を読む

タルセバ+セレブレックスで3倍の奏効率/UCLA

2006-06-28 | 肺癌
EGFRを阻害する肺癌治療薬タルセバと、抗炎症薬であるCox2阻害剤セレブレックスを組み合わせることによって、タルセバ単独より3倍高い奏効率が得られた。この研究はUCLA Jonsson癌センターで行われたNCIのSPORE(Specialized Program of Research Excellence)プログラムの一環である。 以前のUCLAの研究で、タルセバ抵抗性の細胞とCox-2との . . . 本文を読む

Temsirolimus腎細胞癌(再掲)

2006-06-24 | 腎臓癌・膀胱癌
ASCO発表:Temsirolimus(CCI-779)は、腎細胞癌において初の全生存期間の改善を示す薬剤である。細胞増殖と血管新生のシグナリング蛋白を阻害するラパマイシン (mTOR)を阻害する分子標的薬である。以前に全身療法を受けていない進行した腎細胞癌患者における第3相試験で生存期間の延長を示した。 第3相試験 適格者は poor riskを示す6つの因子のうち3つ以上をもち、転移が1ヶ所以 . . . 本文を読む

フォークマン博士の予見【2】

2006-06-19 | 乳癌
BCRF(乳癌研究基金)プロジェクト2005~2006 Dr.フォークマンらは、新しい血管新生阻害剤Caplostatinとアバスチンの相乗効果により、研究室の実験でヒトの癌を永久に休眠させ、腫瘍の50%を消失させることを示した。また、血小板の中に血管新生蛋白質に基く全く新しいバイオマーカーを発見した。それによって実験モデルではまだ休眠状態にあるヒトの癌や直径1mm未満(針先サイズ)の癌を発見する . . . 本文を読む

IMRT放射線治療、陽子線治療、そして二次発癌のリスク

2006-06-15 | 癌全般
コロンビア大学医療センター Int J Radiat Oncol Biol Phys.2006 May IMRTは放射線による二次発癌の発生を増加させる可能性がある。この潜在的な可能性の理由は、モニター単位がより多くなること、それゆえ、放射線の漏洩線量による全身被曝がより増加すること、そしてIMRTがより多くの照射野からなることから、より大きな体積での正常組織の低線量被曝増加をもたらすことである。 . . . 本文を読む

FDA承認 初の子宮頸癌予防ワクチンGardasil

2006-06-14 | FDA新承認
2006年6月8日FDANews Gardasil日本語訳 FDAは本日Gardasil(メルク社)を、ヒトパピローマウイルス(HPV)6、11、16、18型に起因する子宮頚癌、前癌症状である生殖器の病変、生殖器疣贅(ゆうぜい)を防ぐために開発された最初のワクチンとして承認すると発表した。ワクチンは、約70%の子宮頚癌で原因とされるHPV16、18型や、約90%の生殖器疣贅の原因であるHPV6、1 . . . 本文を読む

Sutent進行非小細胞肺癌

2006-06-13 | 肺癌
多施設第2相試験の結果、経口治療薬Sutent(sunitinib)が再発、進行肺癌にも既存の適応薬剤と同等に有効であると、2006年ASCO総会でノースカロライナ大学とUNC Lineberger総合癌センターから発表された。Sutentはチロシンキナーゼを阻害して血管新生を妨げる。最近腎臓癌とGISTに承認された薬剤。化学療法後進行したオプションの少ない肺癌患者63人において、6人が部分寛解、 . . . 本文を読む

ビタミンDで血栓減少:予期せぬ巧妙

2006-06-12 | 支持療法
ASCO総会のAlberta Cancer Board's Cross Cancer Instituteからの発表。48施設、前立腺癌患者250人を対象に行われたドセタキセルに高用量カルシトリオール(活性化ビタミンD)DN-101を併用するランダム化試験で、動脈および静脈血栓がドセタキセル+プラセボに比べて有意に減少した。予定外の結果に担当医師らは「これは、われわれが探求していたことではないが、こ . . . 本文を読む

2006年ASCOの発表/NCI

2006-06-06 | トピック
現在アトランタでASCO(米国臨床腫瘍学会)2006年の定例会議が開催されています。 米国国立癌研究所(NCI)ページASCOハイライト(原文)の訳は、 『海外癌医療情報リファレンス』 NCIインフォメーション>臨床試験結果 で見られます。全文訳は後日掲載予定。 . . . 本文を読む