がんの情報Tips

海外のがん情報を紹介。『海外癌医療情報リファレンス』https://www.cancerit.jp/関連ブログ。

メディハニー・・蜂蜜の力

2007-06-25 | 支持療法
ドイツのボン大学医療センター小児クリニック腫瘍科Simon医師は蜂蜜の投与によって患者を救っている。癌の患者は、疾患そのもの(白血病など)や治療によって免疫機構が抑制されており、外部からの攻撃への防御力が低下し、体が傷を修復する能力が衰える。そのため、しばしば傷は治りにくい慢性の創傷となり、そこから感染しやすい状態を作る。残念ながら、この感染症は全身に広がりやすく、体が過剰反応して自身の臓器や組織 . . . 本文を読む

ブラックウェンズデー・・免疫癌治療の新時代FDA却下

2007-06-18 | 癌全般
居た堪れないニュースです。      FDAのブラックウェンズデー 2007年5月9日は癌の免疫療法のブラックウェンズデーとして歴史に残るだろう。たった8時間のうちにFDAは1つならず2つの安全で有望な治療を闇にほうむることに成功した。 患者の免疫を活性させて癌と戦うという100年の夢は化学療法より古く、この25年で大きな前進を見てきた。しかしながら、治療後の腫瘍縮小は、患者の延命などの臨床結 . . . 本文を読む

抗凝血剤 低分子ヘパリンは癌患者の生存に寄与する

2007-06-15 | 癌全般
癌の生存率における低分子ヘパリンの効果 ランダム化試験のメタ分析と体系的レビュー J Thromb Haemost. 2007 Apr;5(4):729-37. 【背景】低分子ヘパリン(LMWH)はin vitroおよび動物での悪性腫瘍の研究で、抗腫瘍作用が認められている。後ろ向きデータでは、癌患者の生存を改善させることも示唆されている。 【目的】LMWHをプラセボまたは抗凝血剤を使用しない治療 . . . 本文を読む

悪性胸水予防治療Talc(タルク)がエンドスタチン分泌を促進

2007-06-13 | 支持療法
NCI薬剤情報「Talc」、「Talc2」      乳児のオムツかぶれなどに何十年も用いられてきたタルカムパウダーは、悪性胸水再発予防薬としてFDAに承認されている。腫瘍の血管新生に対する弾丸と考えられる血管新生阻害ホルモン、エンドスタチンの分泌を促進して、肺癌の増殖を遮断する追加効果があることをフロリダ大学医学部の研究者らが6月6日発表した。 タルクは腫瘍増殖を遅らせ、実際に腫瘍量を減少さ . . . 本文を読む

未治療の非ホジキンリンパ腫にBexxarが有望な生存率

2007-06-09 | 血液、リンパ腫etc
抗癌抗体と放射性物質を組み合わせた比較的新しい治療Bexxar投与を受けた10人のリンパ腫患者のうち9人が8年後の現在も生存していることがASCO年次総会で報告された。また、未治療の濾胞性リンパ腫患者のうち半数は1週間のBexxar治療のあと再発は見られない。濾胞性リンパ腫は非ホジキンリンパ腫のうち最も一般的で、15%を占めるリンパの癌、つまり免疫系の癌である。 Bexxarは抗体トシツモマブ(t . . . 本文を読む

Provigilがケモブレインに効果

2007-06-08 | 乳癌
ある種の睡眠障害である過剰な眠気を治療する薬で、'天才の薬’と呼ばれるProvigilが、乳癌サバイバーの記憶や注意力を向上させることが、ASCO年次総会でロチェスター大学ウィルモットがんセンターから報告された。68人の女性に4週間投与、その後再度4週間は半数はプラセボを服用した。4週間後、Provigil群では、より速く、正確に言語や絵を記憶することができ、8週間後には、注意力不足が改善され、記 . . . 本文を読む

ASCO(患者向け)ピックアップ記事

2007-06-05 | トピック
開催中のASCO年次総会のトピック(患者向けASCOページより) 神経芽細胞腫の低用量化学療法は高い生存率を達成 ステージ3、4の神経芽細胞腫の小児において低用量化学療法の有効性を調べる第3相試験で、低用量投与の小児の生存率は標準投与量と同等の90%以上を達成した。低用量化学療法によって、心臓や腎臓への副作用が軽減される可能性がある。 乳児および小児らはクールも期間も短く(治療10日対18日を8 . . . 本文を読む

進行膵臓癌における多剤併用化学療法:白旗を揚げる時か?

2007-06-03 | 膵臓癌
Journal of Clinical Oncology 6月1日号論説から要約して紹介(Dr.ちゃしば翻訳文をもとに要約) ゲムシタビン(ジェムザール)は1997年以来、進行膵臓癌における標準的な緩和化学療法でありつづけている。これは症状を有する進行膵臓癌126例をゲムシタビンとフルオロウラシル(FU)のいずれかに割り付けたランダム化第3相臨床試験によって確立された標準治療である。ゲムシタビン . . . 本文を読む