NCCTG臨床試験協力団体と共に研究しているメイヨークリニックの医師らは、5月15日に第44回米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で発表予定の研究結果で「生活が快適と感じる患者ほど、生存期間が長くなる」と述べている。今回の結果から、QOL(生活の質)が生存期間の独立因子であると判明した。「QOLは癌患者の生存期間に影響を及ぼしていると考えられる」。
種々の後期癌患者3,704人の全生存期間と「ご . . . 本文を読む
先日、米国食品医薬品局(FDA)は一部の転移乳癌患者の治療にパクリタキセル(タキソール)と併用でベバシズマブ(アバスチン)を迅速承認した。この承認は、決定の根拠として当局が採用した臨床試験のエンドポイント(評価項目)について少々物議を醸すところとなった。この併用療法は、パクリタキセル単独である対照群と比較して、無増悪生存期間を5カ月改善したが、患者の全生存率(期間)(OS)の有意な改善は認められな . . . 本文を読む
糖とシグナル:癌におけるEGFRの2つの役割
上皮増殖因子受容体(EGFR)は多くの癌細胞にみられる表面タンパク質で、薬物の標的として一般的となっており、シグナルを細胞内に伝達して増殖を促進することがよく知られている。今回、研究者らはEGFRの別の役割を発見した。5月6日のCancer Cell誌に掲載された研究によると、EGFRが必須栄養素である適量のブドウ糖の細胞への供給維持を助けているという . . . 本文を読む
NCIキャンサーブレティン5月13日号ハイライトより紹介
乳癌幹細胞が化学療法に抵抗性を示す可能性
新たな研究の結果、乳癌は、疾患を引き起こすだけでなく、通常の化学療法に抵抗性を示す細胞を一部含んでいる可能性があることがわかった。このような細胞は癌幹細胞といい、自己複製能力を備えることが条件のひとつである。癌幹細胞を根絶するには、自己複製に関与する経路を標的とする薬剤を従来の化学療法に併用する . . . 本文を読む
補足:MRIが細胞を正常化
低周波パルス磁気共鳴による細胞の再生は、西ヨーロッパで何十年のあいだ用いられてきた。この度、米国でも開始される。
ヒトの細胞は70兆個あり、それぞれが特有の機能をもっている。BioMed Wellness, LLC社代表である医師によると、正常細胞の細胞膜能力(potential)の平均は70~90ミリボルトで、病気によって20ミリボルトまで下がり、細胞の機能を果たせ . . . 本文を読む
この第3相試験は、腫瘍のサイズが2cm以上、または癌が既に腋下リンパ節に広がっているため再発のリスクが高いとみられる4950人の乳癌女性について行われました。すべての女性が乳腺切除あるいは腫瘍摘出手術を受け、一部は放射線治療を受けていました。エストロゲンやプロゲステロンなどのホルモン感受性の高い腫瘍については抗ホルモン薬(タモキシフェンまたはアロマターゼ阻害剤)が5年間投与されていました。
ドキ . . . 本文を読む
PLoS Geneticsに発表された新たな研究で、細胞の中のミトコンドリア(またはWiki英語版の方が詳しい)が細胞分裂を促すドライバーの役割をしていることが示された。細胞のエネルギーの90%を生産するエネルギープラントの役割だけでなく、分裂速度まで指令しているとみられる。「この発見は、「宿主のエネルギー貯蔵庫」としての機能から「細胞分裂の司令塔へ」と、ミトコンドリアに対するこれまでの見解を変え . . . 本文を読む
【脳腫瘍GBMにcediranibが延命】
手術、放射線、化学療法が奏効しなかったGBM患者31人が経口cediranib(AZD2171、Recentin)を服用した第2相試験の6カ月後時点での結果、25.8%の患者が病勢進行なしに生存し、このことは6カ月平均生存率15%に匹敵するものであると先月のAACRで報告。全生存機関中央値は221日、無進行生存期間は117日であった。
Cediranib . . . 本文を読む
唾液で乳癌を発見
Cancer Investigation誌2008年1月10日号に掲載。
テキサス大学歯学部が、唾液の中に乳癌の指標となるバイオマーカーを発見した。良性か、悪性か判明可能という。ヒトの唾液は個人によって特異なタンパクを有するが、疾患があると変化がみられる。
腫瘍が増大した場合には異なったパターンが認められる。リンパ節転移、転移した場合にはさらに変化があるという。
さらに研究が必 . . . 本文を読む
アレンドロネート(フォサマックス)が閉経後女性において心房細動リスクと関連があることが、ワシントン州シアトルの研究者らによって報告された。研究者らは、719人の心房細動の患者と966人の対照群患者をマッチングさせた人口ベースの症例対照研究のデータの結果、アレンドロネート使用患者はビスフォスフォネート剤を使用したことがない患者に比べて心房細動リスクが高かった(オッズ比1.86、95%信頼区間、1.0 . . . 本文を読む