がんの情報Tips

海外のがん情報を紹介。『海外癌医療情報リファレンス』https://www.cancerit.jp/関連ブログ。

骨量低下にAMG162

2005-07-28 | 骨転移
骨転移にビスフォスフォネート剤が用いられてきたが、腎臓への毒性や顎の骨壊死などの有害事象の問題がある。Amgenの新薬は癌治療より先に骨粗鬆症薬として開発中であるが、乳癌の骨転移患者のNCI第2相臨床試験が始まっている。Clinical Trials Gov.日本でも臨床試験中。      2004年10月American Society for Bone and Mineral Researc . . . 本文を読む

臨床試験論文の不確実性

2005-07-23 | トピック
エビデンスの根拠として妄信しがちな医学論文だが、臨床試験論文の中には異なった結果を示すものや新たに反対の結果が示されるものなども多い。臨床試験結果の不確実性を指摘し、取り扱い方を示唆するリビュー。      1990年から2003年にJAMA、NEJM、Lancet他で発表されたの45のオリジナルの主たる臨床試験発表を再評価した結果、半数近くが全く相反する新しい研究によって否定されるなど、試験終了 . . . 本文を読む

ビンクリスチン(vincristine)投与ミス警告

2005-07-22 | 血液、リンパ腫etc
白血病、リンパ腫の強力な抗癌剤ビンクリスチンの投与ミスの警告がthe Joint Commission on Accreditation of Healthcare Organizations(JCAHO)によって出された。ビンクリスチンは静注投与するが、他の髄注薬剤と取り違えて脊髄カテーテルに注入され患者が永久的に麻痺状態になる事故が多発している。ビンクリスチンを脊髄に注入すると神経細胞が死滅し . . . 本文を読む

ハーセプチン治療とHer2検査法

2005-07-18 | 乳癌
悪性度の高い癌であったHer2陽性乳癌の標準治療はハーセプチンによって大きく変わった。進行乳癌への承認のみであったハーセプチンは現在早期乳癌にも使用されている。 Her2陽性乳癌は、乳癌患者の25~30%にみられ、腫瘍のHer2遺伝子コピーが過剰な癌である。化学療法後すぐに再発するため、他のタイプの乳癌と比べ、平均生存期間は半分以下であった。ハーセプチンはその乳癌の常識を変えた画期的な治療である。 . . . 本文を読む

早期卵巣癌が血液検査で判明

2005-07-15 | 卵巣癌、子宮癌
エール大学の研究者らは卵巣癌のスクリーニングのための血液検査法を開発した。血中のマーカーは血清たんぱくのレプチン、プロラクチン、osteopontin、インスリン様成長因子Ⅱの4つの蛋白質に基く。106人の健常者と100人の卵巣癌患者(うち24人はステージⅠ、Ⅱ)を対象に試験を行った結果、早期卵巣癌患者ではプロラクチンとosteopontinは顕著に高く、レプチンとインスリン様成長因子Ⅱは顕著に低 . . . 本文を読む

HIFU(高密度焦点式超音波)前立腺癌

2005-07-09 | 前立腺癌
検査ではお馴染みの超音波を用いた治療法High Intensity Focused Ultrasound (HIFU) がヨーロッパ、日本でも施行される中、2005年6月カナダのトロントで米国より先に初めて実施されることとなった。      HIFU(高密度焦点式超音波)とは、前立腺癌治療に施行される高密度に集束された超音波を用いた治療で、前立腺に直に照射し85度の熱で癌組織を破壊する。広範囲前立 . . . 本文を読む

アストラゼネカのZACTIMA(ZD6474)

2005-07-06 | 肺癌
イレッサが欧米で事実上失敗に終わったアストラゼネカが、同じくEGFRターゲットの非小細胞肺癌分子標的薬ZACTIMAを開発中。 【追記】10/31 アストラゼネカ社のZD6474 (Zactima)が濾胞性甲状腺癌、未分化甲状腺癌、甲状腺髄様癌、および局所進行転移性甲状腺乳頭癌治療のオーファンドラッグに指定      アストラゼネカは進行非小細胞肺癌治療薬としてZACTIMAの第3相試験を始める . . . 本文を読む

脾臓と癌増殖

2005-07-04 | 癌全般
2005年6月1日トロントの研究者らが、白血病の癌細胞の増殖において脾臓が重要な役割を果たしているメカニズムをBloodに発表した。 脾臓は血液を濾過し、バクテリアを除去、造血や血液を貯蔵したりする。脾臓の摘出が白血病の進行を遅らせることは以前から知られていたが、今回トロント大によりその解明に至った。マウスモデルでの報告によると、膵臓の細胞から分泌される2つの蛋白質MCPとVEGFにより、血管新生 . . . 本文を読む