がんの情報Tips

海外のがん情報を紹介。『海外癌医療情報リファレンス』https://www.cancerit.jp/関連ブログ。

膵臓癌治療ワクチンGV1001 

2006-12-26 | 膵臓癌
GV1001は、免疫システムを活性化し、癌細胞を認識して殺傷するペプチドワクチンである。GV1001は、テロメラーゼ酵素を標的とする。テロメラーゼは正常細胞にはほとんど存在しないが、ほとんどの癌細胞に過剰発現している。テロメラーゼ活性は、癌細胞の特徴である不死のプロセスのキーファクターであることから、理論上はすべての癌に有効とされるワクチンである。(略) GV1001ワクチンは第1、2相試験で膵臓 . . . 本文を読む

膵臓癌化学療法+ぜん息薬クロモリン

2006-12-24 | 膵臓癌
膵臓癌の化学療法に、一般的に使用される喘息薬クロモリン[Cromolyn]を併用すると3倍腫瘍増殖が遅くなることが、MDアンダーソンの研究者らによって、マウスの実験で明らかになったとJournal of the National Cancer Institute誌12月20日号で報告された。何もしないマウスに対し、ゲムシタビン単独では70%、ゲムシタビン+クロモリンでは、85%腫瘍の増殖を低下させ . . . 本文を読む

乳癌ホルモン療法の新たなバイオマーカー

2006-12-22 | 乳癌
タモキシフェン-③ ホルモン感受性陽性乳癌患者における抗エストロゲン薬に不応性であるかどうかの新たなバイオマーカーが発見されたことが12月12日Journal of Clinical Investigation誌にシンシナチ大学から報告された。研究者らは、細胞増殖を制御するretinoblastoma (RB) 腫瘍抑制物質が阻害されたりブロックされた場合、癌はホルモン療法に抵抗性となり成長し続け . . . 本文を読む

卵巣癌の6つの自覚症状診断 / 卵巣癌の再発関連タンパク

2006-12-19 | 卵巣癌、子宮癌
卵巣癌は早期発見が困難で「サイレントキラー」と呼ばれている。4人に3人が進行したステージで発見され、早期の段階では誤診されることも多い。このたび、ワシントン大学医学部の研究で、早期発見のための最もよくある6つの自己診断症状がまとめられた。 骨盤の痛み 腹痛 ウエストサイズの増加 腹部膨満感 食事がすすまない すぐに満腹になる 上記いずれかの症状が、1年以内に始まって、1ヶ月に12日間以上あるような . . . 本文を読む

癌ワクチン/NCIファクトシート

2006-12-15 | 癌全般
2006年3月更新されたNCIファクトシート『癌ワクチン』を掲載しました。 Q11「第3相臨床試験まで到達したワクチンはどれですか?」では、開発中ワクチンが個別に表に示されています。 『海外癌医療情報リファレンス』参考URL: 子宮頸癌ワクチンGardasil、Cervarix  濾胞性B細胞NHL Biovaxid 濾胞性B細胞NHL MyVax (なし) 腎臓癌、メラノーマ Oncophage . . . 本文を読む

タモキシフェンへの抵抗性を修正する化合物

2006-12-15 | 乳癌
タモキシフェン-② Cancer Cell誌2006年12月11日号によると、乳癌の治療に用いられてきたタモキシフェンは、時間とともにその効力を失うが、disulfide benzamide(DIBA)という化合物を併用することによって、その全効力を永久に保持することができると報告された。タモキシフェン抵抗性になったマウスの腫瘍にDIBAを投与すると約50%腫瘍の増殖を抑えた。一部のがん細胞は血中 . . . 本文を読む

白血病(CLL)に有効な新たな3剤療法(ペントスタチン、シクロホスファミド、リツキシマブ)

2006-12-12 | 血液、リンパ腫etc
メイヨー・クリニックとオハイオ州立大学の共同研究で、新しい3剤療法-ペントスタチン、シクロホスファミド、リツキシマブ-が未治療の慢性リンパ性白血病(CLL)患者に顕著な臨床反応をもたらしたことが2006年ASH年次総会で発表された。CLL患者にリツキシマブが有効であることはわかっていたが、研究者らは非常に強力で有効な治療薬ペントスタチンの併用を試みた。3週間1サイクルとしてペントスタチン、シクロホ . . . 本文を読む

タモキシフェンの有効性が一部の患者で消失ーCYP2D6阻害

2006-12-08 | 乳癌
今回、Mayo Clinicで行われた乳癌SPOREで、本治療薬を服用している女性のうち最大10%においては、タモキシフェンの代謝に関する遺伝的相違により、目的の効果が得られない可能性があることを示した。さらに、薬剤相互作用によって、かなりの割合で治療が不成功に終わるリスクの高い女性がいる可能性がある。 遺伝子多型、および一般的に投与される多くの治療薬(セロトニン再摂取阻害剤など)は、ともにチトク . . . 本文を読む

小児のがんーTARGET

2006-12-06 | 小児癌
標的癌治療は爆発的な進展をみているにもかかわらず、これらの進歩は成人の癌の治療に限られている。しかしながら、小児の癌における治療法の開発の必要性は深刻である。この数十年間、転帰の劇的な改善は減速しており、多くの症例で現在の治療は小児癌の子供たちの短期、長期的な重篤な副作用の原因ともなっている。癌の分子標的治療の開発の前進が小児癌の子供たちに恩恵をもたらすかどうか研究するため、NCIとFoundat . . . 本文を読む

大腸癌の幹細胞発見

2006-12-05 | 癌の経路・因子
大腸癌の増殖にかかわる幹細胞が発見された。幹細胞とは、体のあらゆる組織に誘導されるマスター細胞である。一部の癌細胞において、この幹細胞が制御不能の増殖を引き起こす原因であるかもしれないとみられている。どんなに積極的な治療をしても、一部のがんは再燃する。 Natureの記事によると、前立腺癌、脳腫瘍でもすでに見つかっているCD133は幹細胞マーカーであり、そのCD133は、わずかな数の大腸癌細胞(2 . . . 本文を読む