がんの情報Tips

海外のがん情報を紹介。『海外癌医療情報リファレンス』https://www.cancerit.jp/関連ブログ。

膵臓癌に対するアバスチン/タルセバ/ジェムザール

2008-06-30 | 膵臓癌
膵臓癌に対するアバスチン/タルセバ/ゲムシタビンの併用が有望であるとロッシュ社による第3相AVITA (BO17706) 試験の2008年ASCO年次総会で報告された。 この試験には607人の転移膵臓癌患者が参加し、一次治療としてタルセバ/ゲムシタビン治療またはタルセバ/ゲムシタビン+アバスチン(2週毎5mg/kg)治療に割り付けられた。試験は、エンドポイントである全生存率(OS)の達成は適わなか . . . 本文を読む

進行膵臓癌における多剤併用化学療法:白旗を揚げる時か?

2007-06-03 | 膵臓癌
Journal of Clinical Oncology 6月1日号論説から要約して紹介(Dr.ちゃしば翻訳文をもとに要約) ゲムシタビン(ジェムザール)は1997年以来、進行膵臓癌における標準的な緩和化学療法でありつづけている。これは症状を有する進行膵臓癌126例をゲムシタビンとフルオロウラシル(FU)のいずれかに割り付けたランダム化第3相臨床試験によって確立された標準治療である。ゲムシタビン . . . 本文を読む

膵臓癌GVAX、ゲムシタビン

2007-03-31 | 膵臓癌
新たな癌ワクチンGVAXが膵臓癌患者の生存に有効であるとみられることが2007年Gastrointestinal Cancer Symposiumで発表された。ワクチン治療を受けた患者の生存は、平均27ヶ月であった。ワクチンは癌患者の免疫機能を増強し、癌と闘う力を養う。Gvaxは、放射線を照射によって増殖不能にし、かつ免疫細胞が癌と闘うように誘発する遺伝子組み換えされた膵臓癌細胞を用いたワクチンで . . . 本文を読む

膵臓癌治療ワクチンGV1001 

2006-12-26 | 膵臓癌
GV1001は、免疫システムを活性化し、癌細胞を認識して殺傷するペプチドワクチンである。GV1001は、テロメラーゼ酵素を標的とする。テロメラーゼは正常細胞にはほとんど存在しないが、ほとんどの癌細胞に過剰発現している。テロメラーゼ活性は、癌細胞の特徴である不死のプロセスのキーファクターであることから、理論上はすべての癌に有効とされるワクチンである。(略) GV1001ワクチンは第1、2相試験で膵臓 . . . 本文を読む

膵臓癌化学療法+ぜん息薬クロモリン

2006-12-24 | 膵臓癌
膵臓癌の化学療法に、一般的に使用される喘息薬クロモリン[Cromolyn]を併用すると3倍腫瘍増殖が遅くなることが、MDアンダーソンの研究者らによって、マウスの実験で明らかになったとJournal of the National Cancer Institute誌12月20日号で報告された。何もしないマウスに対し、ゲムシタビン単独では70%、ゲムシタビン+クロモリンでは、85%腫瘍の増殖を低下させ . . . 本文を読む

膵癌、第3相試験失敗・・(アバスチン、PANVAC-VF)

2006-07-05 | 膵臓癌
膵臓癌患者サイドの方からいただいた情報です。      6月27日アバスチン+ジェムザールの膵臓がんへの第3相試験が、主要エンドポイントである全生存率を達成できる見込みがなく中止された。・・・「我々はこの結果に落胆している。なぜアバスチンが臨床上の利益をもたらさなかったのか、これからデータを解析したい」とジェネンテック社のハル・バロンCMOは声明で述べた。・・ジェネンテック社は待望の大型新薬であ . . . 本文を読む

転移膵臓癌にTomudex

2006-04-07 | 膵臓癌
ジェムザールレジメンに抵抗性の転移膵臓癌患者の約50%にTomudexは有効だとイタリアの研究者らによって報告された。現在の最善の治療はジェムザール+化学療法または放射線である。ジェムザール単独で1年生存率は2%~18%に改善された。効力のある化学療法薬は5-FUなどの葉酸拮抗剤であり、アリムタやTomudexは第1、2相で膵臓癌に効果の証明された新しい薬である。また、シスプラチンやエロキサチンな . . . 本文を読む

膵臓癌に新療法 / Norris Cotton癌センター

2006-01-20 | 膵臓癌
致死的な癌とされる膵臓癌の唯一の治癒方法である腫瘍の完全切除を目指した療法。通常の膵臓癌治療は手術後、化学療法と放射線療法であるが、Norris Cotton癌センターでは逆の方式をとった。化学療法でまず腫瘍を可能な限り縮小させることが肝要である。手術不能の患者も手術可能なサイズに縮小、その後手術を行った。 施設では24人の患者に高容量のドセタキセル、ゲムシタビン後、放射線と週2回の低容量ゲムシタ . . . 本文を読む

膵臓癌に増強化学療法+放射線/ミシガン大

2005-11-15 | 膵臓癌
診断後の平均生存期間が10ヶ月という膵臓癌に対してミシガン大学総合癌センターの新療法により1年を超えることが可能になる、また致死的な癌を治癒可能な癌に変えるかもしれないと期待している。膵臓癌の患者のうち腫瘍サイズが小さく手術可能であるのは1/6である。膵臓癌は他の癌と異なり、放射線+化学療法が有効でないことがその短い生存期間の理由である。 この試験的治療は放射線増感作用を持つゲムシタビンおよび他の . . . 本文を読む